前回までのあらすじ
大学在学中に映像制作を始め、プロになるため大学卒業後も就職せずに活動をする。30歳で夢を諦め就職活動を行う。約2ヶ月間、転職サイトを利用し面接を受けるも不採用の結果が続く。
職歴なし体験談比較 木下・井上
今回は木下の「就職活動2ヶ月目〜3ヶ月目」です。
また「職歴なしの履歴書・職務経歴書」についてもお話させていただきます。
職歴なしの履歴書・職務経歴書
30歳で職歴なしだった木下が最も苦労したもの、それが履歴書と職務経歴書です。
前回同様、未経験歓迎の仕事なら書類選考が通ることもありましたが、応募数に比べると圧倒的に書類選考の段階でお断りされるケースが多かったのです。
求人サイトや就活書籍などによく記されている「書類選考が面白い程通る!履歴書・職務経歴書の書き方!」に沿って自分の経歴を記しても、ほとんどが空白。
いくらやる気があっても、書面からは到底その意思が伝わるように思えませんでした。
かと言って「職歴なし!」とわざわざマイナス要素をアピールする訳にもいかないと考え、バイトでの職務を書く事に専念しました。
幸いバイト経験だけは数をこなしていたので、履歴書や職務経歴書をそれなりに埋める事が出来ました。
書く時に気を付けたポイントは二つ。これはバイトを一切経験していない方にもある程度通ずる方法です。
アルバイト数が多ければいいというものではない
まず木下は応募する企業によって、経験したアルバイト歴を書き換えました。
POINTいくらアピールしたいからと言って、経験したアルバイトを闇雲に書くのは避けた方がいいでしょう。
企業は求職者のアルバイト数が多い程「すぐに辞めるんではないか?雇っても長続きしないんではないか?」と想像します。
辛いことがあれば逃げる、すぐに仕事を変える、そんな地に足をつけてない人物だと思われてはいけません。
ここで大事なのは、長く勤めてくれそうな人材である事をアピールする事です。
元々短期が前提である日雇いバイトなら問題ないですが、長期が基本の業種・職種で1ヶ月程度のバイト歴を書いてもあまり有効ではなく、適正がない人物と判断されます。
バイト歴がそれしかない場合は仕方ないですが、他の経験をしている場合書かない方がマシでしょう。とにかく、長く勤めてくれそうというアピールをします。
また一番理想的なのは、面接を受ける企業の業務に関連したアルバイト経験をアピールする事です。他業種で同じ職種でもかまいません。
これは中途採用は即戦力を求めるに通ずる考え方であり、少しでも関連していれば書き方によって大きなアピールポイントとなります。
ただ単に働きたくなかったと思わせない
もう1点は、働きたくなかったから就職していなかったと思われないよう工夫をすることでした。
働いていなかったのは「映画監督の道で食べていこうとしていたから」ということをしっかり伝えること。
また、仮に飲食店のバイトを1年、引っ越しのバイトを1年やっていたとするなら、飲食店1年半と引っ越しのバイト1年を同時にやっていたことにして、働く事が嫌いでない・一生懸命さをアピールしました。
ほとんど意味のないようなアピールですが、結果面接官の方から「働くことについての適正は問題ないですね」とお言葉を頂くこととなります。
先程同様、全くの嘘はいけませんが多少の工夫なら問題ありません。
POINT職歴もなくバイトもしていない。資格や免許などの勉強をしていた訳でもない。これでは働く気がなかったと思われて当然です。
この長い空白期間一体何をしていたのだろうと面接官は疑問を抱きます。
ですので、働く事に意欲はあるが理由があって就職していなかったと思わせる事は大切です。
それはどんな理由でも構いません。
家族の介護をしていた、夢を追っていた・・・ネガティブな理由でなければよいでしょう。もちろん全くの嘘は駄目ですが、本当にやっていたのなら働いてなかった理由付けとして必要です。
履歴書や職務経歴書は自分の不利な経歴をいかにプラスに変えれるか、理由を説明出来るチャンスでもあります。
書類の書き方のテンプレートは、既卒の空白期間がある履歴書の書き方と、職歴なし・フリーターの職務経歴書の書き方もご覧ください。
職歴なしは企業との関係性を履歴書に記す
ただ以上の方法を使ってみたものの即採用とはなりませんでした。全ての書類選考が通るようになる程、絶大な効果があった訳でもありません。
他業種他職種のバイト経験を企業はそれほど重要視していないのだろうなと実感します。
ただ同業種ならば絶大な効果がありました。
木下は販売のバイトを経験していましたが、企業に履歴書を送る際ここをアピールした事で、販売関係の仕事なら面接に呼ばれる機会が格段に増え好感触も得たのです。
POINT職歴が不利な場合、少しのアピールの積み重ねが大事です。
同じ職歴なしの状態から内定を勝ち取った者は数多くいます。その違いは本人の意思以外アピール力だけです。小さいアピールを積み重ねていきましょう。
また前述のように、狙っている職種に少しでも関係性のあるバイト経験をしていたら、そこをアピールする事はかなり有効です。
全くバイトをしてこなかったニートの方でも、企業の業務に少しでも関係性があればアピールする方法はいくらでもあります。
バイト経験に拘らず自分が生きてき経験した中で、仕事に関係する項目をリストアップし、使えそうと思うものを見つけて下さい。趣味でも問題ありません。
それでもアピールできるものが見つけられない方、相手先企業によってどのようにアプローチを変えていけばいいか分からない方は転職エージェントを利用するとよいでしょう。
転職エージェントならあなたをフルにアピールする履歴書・職務経歴書を制作してくれます。
木下・井上の就活比較
ほぼ同条件で、同時期に就職活動を始めた木下と井上。
不採用は続くものの、就活3ヶ月目にして履歴書や職務経歴書でのアピールの仕方を覚え、ようやく基本的な就活能力が備わってきました。
大学在学中に映像制作を始め、プロになるため大学卒業後も就職せずに活動をする。30歳で夢を諦め就職活動を行う。3ヶ月間転職サイトを利用し面接を受けるも、不採用の結果が続く。
中学卒業後から音楽に明け暮れ、プロのミュージシャンになるためバンド活動を行う。28歳で夢を諦め就職活動を行う。ハローワークを利用し面接を受けるも不採用が続く。アルバイトをしながら就活を行う。
職歴なし体験談比較 木下・井上
職歴なしの就職活動の進め方