
そう答えるのは山口さん。
彼は正社員としてもアルバイトとしても一度も働いたことがなく、両親の貯金を食いつぶしながら暮らしていました。
しかし28歳で就活することを一大決心し、29歳で内定を勝ち取ります。
当時「働いたことが一度もない」状態での就活は不安であり、葛藤の連続だったとおっしゃいます。

一度も働いたことがないニートでも正社員職には就ける

山口さんは、このような不安を感じていました。
転職サイトや就職支援サイトなどを見ていると、新卒を逃せば正社員職は絶望という脅し文句が書かれていることも多いので、そのように不安になる方も多いです。
しかし未経験でも30代でも正社員職に就くことは可能です。未経験の既卒から就職されている方はたくさんおられますし、私自身もその一人です。
ただし30代でも就職できるからといって、余裕をもってよいわけではありません。あくまで就職ができるだけであり、年を重ねれば重ねる程、不利になるのも事実です。
35歳を越えると、ほとんどの企業の求人募集要枠からはみ出してしまいます。そうなればブラック企業も視野に入れる必要が出てきます。
焦りすぎて自分を追い詰めるのは厳禁ですが、少しでも早く就職活動に取り掛かってください。
仕事に対する不安

次に山口さんが感じたのが、業務をこなせるのかといった悩みです。
今まで一切仕事をしたことがないので、何をしていいかもわかりませんし、社会がどんな風になっているのかも分からない状態です。
目の前に大きい山があるのはわかりますが、どれくらい大きいかも分からず、何処から登っていいのか、登るのにどれだけ時間がかかるのかも分からないのです。
今まで働いたことがない方は、今まで経験したことのない未知の領域に飛びこむのですから、不安に感じる方は多いでしょう。
でも安心して下さい。遠くから見ると高い山に見えますが、いざ登り始めると実は大したことはないんです。
「正社員職は、社員1人1人が責任を持ってお客さんに良質なサービスを届け、会社を向上させ、その代償としてお金を貰ったり自己実現の欲求を満たすもの。」
こんな風に捉えてる方多いですよね?
でも勤めだせば分かりますが、そんな風に考えながら仕事している人はかなり稀です。
ほとんどの人は、「今日も仕事かー。だるいなー」「はよ終わらないかなー」「帰ったら何しよう」って考えながら働いています。
これってアルバイトや学校と変わらないですよね?
実際、社会人の方でもアルバイトと変わらないという方もいます。学校と変わらないという方もいます。
つまり今まで正社員経験がなくてもアルバイト経験があれば十分対応可能ですし、アルバイト経験がなくても学校に一定期間通っていた方ならそれほど難しいことではないのです。
働いたことがない人はアルバイト・配達クルー・派遣バイトから始めるのも
もし実践での仕事が不安なら、アルバイトや短期の派遣バイト(日々紹介)から始めて感覚をつかものも良いでしょう。
また最近では、気楽にお金稼ぎできる配達クルーが増えています。
配達クルーって?
自分が働ける時間になったら、スマホのアプリをONにします。
近くの店で、今すぐ配達員を募集しているので「この店の配達をしたい」と思ったらボタンをタップします。
店で商品を受け取り、その商品を配達先へ持って行けば業務終了です。
好きな時間に好きなだけ働ける。人間関係の煩わしさもない。お金を稼ぐ手段としては最適で、副業としても人気が高いです。
ウーバーイーツが一番有名ですが、都市部は激戦区なので仕事が回ってこないことも。そんな人にはmenuがオススメです。
本気でやれば10万〜30万くらいまでは稼げます。
将来の安定が欲しい人にはアルバイトも派遣も配達クルーも不向きです。
ただ、社会経験を積みたい方、年齢の若い方、なんとかしてお金を稼ぎたいけど働く勇気がでない人にはうってつけです。
在宅の受託で仕事の責任感を学ぶ
外に出るのが不安という方には、在宅の仕事もあります。
在宅仕事も長期的な安定には不向きですが、責任感をもって働く感覚を養えます。
最近ではクラウドソーシング(CrowdWorks(クラウドワークス)やランサーズなど)が流行っていて、副業でやってるサラリーマンも多いですね。
こちらも本気でやれば10〜20万円稼げますし、良い依頼者を見つければ継続的な仕事受注も可能です。
ただし先ほどもいったように、安定を目指したい方や時間に猶予がない方は、はじめから正社員職を目指しましょう。(今の時代、正社員だから安定とは限りませんが・・・)
正社員の方が仕事に慣れるのは圧倒的に早いです。
クラウドソーシングは仕事の雰囲気には慣れますが、外に出るのに慣れるわけではありません。
就活を進めながら体験してみるのがおすすめです。
家事から仕事のノウハウを学ぶ

なんとかして仕事に慣れる方法がないかと考え、行き着いたのが家事を真剣にやることです。
仕事をこなす力や段取り力が身につき、生活習慣も整い、活力も湧いてきました。不思議と社交性もでてきます。
山口さんは28歳で就活を始めたので、アルバイトをしている時間はないと判断し、すぐに就活を始めました。なんとか仕事の予行練習はできないかと考え、始めたのが家事です。
正社員として入社する前に仕事を経験したいけど、アルバイトする時間もクラウドソーシングもする時間がないという方は、一度家事に真剣に取り組んでみて下さい。
家事には「段取り力」「サービス精神」「仕事の正確さ」「ルーチンワーク」など仕事に関する様々なノウハウが盛り込まれています。
朝出かけるまでにご飯を作り、掃除をして、洗濯をして、ゴミを出す。夜寝るまでには洗い物をすませ、お風呂を洗い、自分の趣味の時間も捻出する。
限られた時間の中でたくさんのことをしなければならないのです。つまり与えられた仕事をテキパキとこなす、段取り力が大きく問われます。
また適当にすればよいわけではなく、家族が気持ちよく使えるよう仕事の正確さが問われます。これは正社員の仕事で言うなら、お客さんに対するサービス精神とも言い換えれます。
それらを毎日続けることは、生活を整えることにも繋がり、仕事で必要なルーチンワークをこなす力も身につくのです。
だらだら時間をかけて、質の低い家事なら誰でもできるかもしれませんが、段取りよくするには頭も使いますし、手の速さも必要になります。
これらをしっかり出来れば、仕事の大抵のことに生かせるのです。
仕事は家事と一緒
ちなみに真剣な家事は仕事と一緒というのは、よくある夫婦喧嘩で説明ができます。
男の人は奥さんに「お前はずっと家にいて気楽でいいな」と言いますが、奥さんはそれに反発するように「家事をして子育てをしてこっちも大変」と言います。
毎日外に出て働いてる身からすると、「ずっと家にいるのになにが大変なのか」と疑問に思いますが、女の人の立場からすれば「旦那が起きる前に起きて、家事をして、お弁当を作って、掃除をして、子供を見送って・・・」と山のように作業があり、毎日こなすのは相当大変なのです。
男女間での考えの差はあれど、仕事も家事も同じくらい大変なのです。
また生活習慣が整うことや生活力がつくことで、活発性を取り戻すこともできるので家事は本当にオススメです。
人との関わりが多い仕事の場合コミュニケーション能力も必要になりますが、それらもサービス精神を身につけ、相手の気持ちを考えたり周りに興味を持つことで、ある程度は対応できます。
もし人と働くのが怖いという方や、仕事をするのが怖いという方は働くのが怖い。恐怖を克服するために出来るたった1つのこともご覧になって下さい。