「昔に比べると、中途採用時に学歴を気にすることは少なくなった」とある人事の方は仰います。
最近は大学や大学院まで進んでいるからといって絶対に良い企業へ就職できる訳ではありません。特に中途採用においては、学歴よりも職歴、机上のスキルより即戦力のスキルが求められる時代なのです。
もし今、「自分は高卒だから正社員として働けない・・・」と思っておられる方は、今一度前を向いて下さい。
今回は「高卒就職のメリットデメリット」、「高卒でも正社員就職はできる」「高卒から就職する為の方法」についてお話しさせていただきます。
高卒でも就職できる 高卒のメリット
高卒職歴なし・ニートの就職活動
「職歴なし」その上「高卒(または大学中退)」なんて、採用してくれる企業はないと心配される方もおられますが、実は高卒であることにそれ程デメリットはありません。
始めに言及した通り、企業が中途採用で見るのは職歴であったりアルバイト経験であったり、社会人としてのスキルや経験値、使える即戦力です。
空白期間があることは問題ですが、学歴にはさほど拘らないのです。
つまり高卒であろうと大卒であろうと「職歴なし」の括りに大きな違いはありません。
20代のうちはポテンシャル採用といって、即戦力にならずとも将来的に力を発揮するであろう人材を雇用する傾向にあります。ですから新卒しか雇用しない企業を除けば高卒でも就職することは可能です。
30歳で初めて就活をした私が内定をいただいているのですから、少なくとも20代の方なら可能性はかなり高いです。
たとえ35歳前後の高卒の方でも未経験可の職種や就職しやすい職業・業界を狙えば、就職することはできるでしょう。
※ただし応募資格に「大卒」や「専門学校卒」としている会社も多いのは事実で、この場合高卒だと応募資格自体がない可能性もあります。まずは応募資格が「高卒以上」のものを探す必要があります。高卒でも可能な求人の探し方は後述します。
高卒職歴なし求人の探し方
高卒でも就職は可能ですが、空白期間は長ければ長い程、内定から遠ざかってしまいます。
空白期間をできるだけ短くする為にも、転職サイトやハローワークに登録しすぐに正社員職を目指しましょう。
転職サイトを利用する際は、高卒の場合「高卒可の求人」を探さなければなりません。
まずはリクナビネクストなど高卒職歴なし向けの転職サイトに登録し、「高卒」というプロフィールをしっかり記入しておくこと。こうすることで、応募資格が高卒以上の企業から求人オファーが届くようになります。
これらは非公開求人が多く一般公開されていない仕事が多い為、選択肢も広がるので必ず記入しておきましょう。
また求人を自分で調べる際はフリーキーワード欄で「高卒以上」と検索しましょう。
リクナビを例に挙げると、2018年8月時点では全国に約1400件の求人があります。
更にこだわり条件で「フリーターから正社員を目指す」と検索すれば、高卒職歴なしの全国求人情報を知ることができます。現時点では、約630件の求人があります。
もし転職サイトにも登録しているしハローワークの求人も見ているが、自分の希望する求人がないという方、もしくは何度応募しても不採用になってしまう方は既卒向けの転職エージェントの利用もおすすめです。
転職エージェントはあなたの希望条件や経歴を聞いた上で、あなたに最も適した仕事を紹介してくれる就職支援サービスです。
書類の添削や面接対策、企業との交渉まで全て無料で行ってくれるので、なかなか内定がでない方も利用するとよいでしょう。
特に既卒向けの転職エージェントなら、利用者の8割以上が正社員未経験であり、同じ立場の利用者が多いので採用率も高くおすすめです。
面接・履歴書・職務経歴書について
企業へ応募し書類選考が通ったら次は面接です。
その時企業は、職歴の無い者に高確率で「貴方は働いていない間なにをしていましたか?」と質問をします。
このような質問に対し「就職活動をしていた」「家事の手伝いをしていた」という回答は理由にはなるかもしれませんが企業に強い印象を残すことはできません。
「働く意欲がある」「スキルがある」「コミュニケーション能力がある」「行動力がある」等、ひとつでもプラス要因となる理由が必要です。
履歴書については既卒の空白期間がある履歴書の書き方を、職務経歴書について職歴なし・フリーターの職務経歴書の書き方を、面接の方法がわからない方は既卒の面接完全マニュアルも併せてご覧ください。
職歴学歴キャリアがない就活 アルバイトと派遣で経験を積む
ではここからは正社員職以外の道についてもお話させていただきます。
もしまだ若くやりたい仕事があるが正社員としては採用されないという状況ならば、同職種のアルバイトや派遣で経験を積むという方法もあります。
アルバイトなら丁寧に仕事を教えてもらえますし、その期間でスキルと実績を積めば正社員就職の際に「実務経験者」として見られるので即戦力をアピールすることができるからです。
遠回りに見えて一番の近道ともいえます。
また正社員前提のアルバイトであれば、そのまま正規雇用も可能ですので、よりおすすめです。派遣は正社員前提の仕事も多く、スキルを積みながら企業との相性をチェックすることが出来るのもメリットです。
但しこの方法はあくまで、やりたいことが明確にある場合と、年齢が若い場合に限ります。それ以外の方は初めから正社員を狙う方がよいでしょう。
職歴なしが派遣の仕事をする場合
職歴なしやニートの方が仕事を始める時、「正社員」や「アルバイト」以外にも「派遣」という選択肢もあります。 最近では、正社員就職が決まるまでの繋ぎに派遣で働く方や、正社員へのステップアップ ...
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高卒職歴なしが有名企業・大企業へ入るには
ちなみに高卒職歴なしからいきなり有名企業や大企業に入るのはかなり難しいです。
年齢やスキル次第で可能性は0ではありませんが、ほとんど不可能に近いと考えてよいでしょう。
もし少しでも名のある企業で働きたいと考えるなら、まずは先程と同様、何処かで働きながら専門資格を取得したり実績を積んで、自身のスキルとキャリアを上げる必要があります。
大企業は新卒採用がほとんどですので、スキルやキャリアを積んでいても入社するのは難しいのが現状ですが、どうしても働きたいならばそのように段階を踏んでいくようにしましょう。
高卒ニートからの脱出
高卒で職歴が無くても就職する事は可能です。
順を追えば良い企業に就職する事も可能です。若さがあれば成長期待値も混みで判断されるので、学歴で気負いする必要は全くありません。
但し出来る限り空白期間は短くしましょう。
詳細はフリーターは何歳まで?初就職の限界年齢で解説していますが、職歴がないまま35歳を超えてしまうと未経験の就職はかなり厳しくなります。