大学や高校・中学・専門学校などを卒業してから、正社員職に就いていない求職者の方を「既卒」と呼びます。
「職歴なし」「フリーター」「ニート」の方も、就職市場では「既卒」に分類されます。
ここでは「既卒は就職できるのか?」「初就職は何歳まで可能なのか」「既卒が就職を成功するために」についてお話しさせていただきます。
結論を始めに述べると、就活が厳しくなる分岐点は「29歳~30歳」が第1段階、「35歳」が第2段階となります。
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【30代・20代】フリーター向けの就職(転職)サイト【正社員】
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フリーターは就職できないの嘘
「一度既卒になってしまうと、正社員として就職することは二度とできない」
インターネットで「既卒」について検索すると、度々このような意見を目の当たりにします。
「既卒になったら人生終わり」「職歴なしは一生どん底」、このように書かれていることも珍しくありません。
そのまま鵜呑みにする方も多く、実際私がお会いした方の中にも「生きる希望がない」と仰る方はたくさんおられました。
しかし、これらは憶説にすぎません。結論から言うと「既卒は就職できないは嘘」なのです。
フリーターでも正社員になれる
上のグラフは、厚生労働省が発表している「フリーター期間別にみた正社員になれた者の割合」というデータです。(正社員になれた者の割合というのは、正社員になろうとした者に対しての割合という意味です。)
こちらを見てもらえば分かる通り、フリーターを3年経過している者でも48.9%は就職できています。既卒でも就職希望する者の半分は正社員として働いているのです。
「半分ということは、2人に1人は就職できないのでは?」と考えるかもしれませんが、そう単純ではありません。
6ヶ月以内に就職できなかったとしても、7ヶ月から1年以内には就職できている可能性もあるからです。
実際、新卒に比べると既卒の内定ハードルは少し高いのは事実ですので、やり方を誤れば半年以上かかることも珍しくありません。
つまり実際の就職率はもっと高く、これは既卒は就職できないが嘘であることをはっきりと裏付けるデータです。
私の親しい友人のみを例にとっても、34歳まで職歴なしで就職している者がいます。もちろんブラック企業ではありません。まともなホワイト企業です。
ですから今既卒の方も、自分は一生就職ができないと不安になる必要はありません。諦めなくても大丈夫です。探せば仕事は見つかります。
なぜ、既卒は就職できないと言われているのか?
では何故様々なWEBサイトで既卒は就職できないなんて言われているのでしょうか?
それらを見ても分かる通り、「既卒は就職できない」と言っているのは新卒で就職している方、もしくはすでに何処かで働いている方です。ほとんどが既卒経験者ではありません。
そのような方々は「新卒で就職するもの」「遅くても20代前半で就職するもの」という考えで生きてきた為、イメージだけで話ているのです。
しかし先程のデータを見ても分かる通り、それは勘違いですので、このような声を気にする必要はありません。
無職の方を急き立てる為に言ってくれている可能性もあるので、気持ちだけありがたくいただき就活を進めましょう。
またこれ以外の例として、実際に就職できていない既卒者が「既卒は就職できない」と諦め半分で言っているケースもあります。
こちらについては後述しますが、自身の希望が高すぎたり、求人媒体を上手く利用できていなかったり、面接時のアピール方法が分かっておらず、採用されないケースがほとんどです。
フリーター・ニートの初就職は何歳まで可能?正社員未経験の限界年齢
では初就職は何歳まで可能なのでしょうか?
日本中の初就職の全てのデータが発表されている訳ではないので、正確な年齢は私にも分かりませんが、少なくともお会いした中では39歳まで初就職で内定をもらった方がおられます。
コネがあったり、タイミングがうまく合えば、それ以上の年齢で初就職された方もおられるかもしれません。
ただし企業の人事の方に意見を聞くと、大抵の方は「20代はポテンシャル採用もある」「30代前半は会社に貢献できる証明が欲しい」と仰る方がほとんどですので、就活が厳しくなるのは「29歳~30歳」が第1段階、「35歳」が第2段階の分岐点と言えるでしょう。
「無職期間が長い」「高卒」「引きこもり」でも就職できる?
その他、「20歳で結婚、30歳で離婚し初就職する女性」、「家族の介護で働けなかった方」、「最終学歴が高卒の方」、「ご自身が病気だった方」も、正社員として就職することは可能です。
今まで一度も働いたことがなく不安という方は、働くのが怖い。たった1つの恐怖克服法も参考にされて下さい。
自分のやりたい仕事がまだ決まっていない方や見つからない方は、やりたい仕事がない、わからない場合の職探し4段階法をご覧ください。
就活は1日でも早く行う方がいい
人手不足の会社の人事の方は、41歳を初就職採用したことがあるという方もおられました。但しこのような会社は労働環境が醜く、待遇は期待できないと考えてよいです。
今まで既卒でも就職は可能というお話しをしてきましたし、そこそこの年齢でも初就職は可能と話しましたが、就活をするなら出来る限り早い方がいいということは事実です。
35歳を越えると応募できる企業は極端に少なくなります。所謂ブラック企業も視野に入れていかなければなりません。30代前半も職種にもよりますが、いきなりやりたい仕事に就くのは難しいと考えてよいでしょう。
いつでも就職できると軽い態度で就活に望んでいては、一生嫌な仕事をしないといけなくなったり、働けなくなってしまう可能性もあるのです。
ですから初就職の限界年齢がまだまだ先と安心するのではなく、活発的に動くことを心がけて下さい。
既卒が就職できない原因と対策
ではここからは、既卒の方がなかなか内定できない原因と対策についてお話させていただきます。
先程言及したように既卒で就職できない方は「希望が高すぎるか」「求人媒体を利用しきれていないか」「面接時のアピール方法が分かっていない」方がほとんどです。
希望が高すぎる場合
人事の方が仰る通り、資格もスキルも経験もない職種を選んで、大手会社に30歳から飛び込むというのはあまりに無謀すぎます。
大学を卒業したばかりの20代前半の方も応募しているのですから、当然若い方が有利であり、これでは希望が高すぎるのです。
その職業で正社員として働きたいなら、まずはアルバイトでもいいから経験を積んで実績を積む必要があります。
そして企業に対して、高いパフォーマンスを発揮できるという証明ができるようになってから、希望を高く持ち、次のステップへと進みましょう。
30歳を過ぎてスキルやキャリアがない場合は、未経験でも就職しやすい職種・業種を選ぶことで、正社員としての内定の可能性は圧倒的に高まります。
転職サイトへ登録し「販売職」「営業職」「介護職」「飲食」「接客・給仕」「製品・機械の検査」「自動車での輸送・運搬」等にも一度目を向けてみるとよいでしょう。
求人媒体を利用しきれていない
ハローワークで求人を探して2〜3度応募しただけで、就職できないと嘆く方もおられます。
勿論ハローワークにも求人はたくさんありますし利用すべきですが、これらは日本にある全求人の半分にも満ていません。
各転職サイトには独自の求人があり、他の媒体では掲載されていない求人が多数あるので、ハローワークと合わせて利用し、たくさんの求人媒体を駆使するようにしましょう。
ただし注意点として、既卒はフリーター向けの転職サイトを利用することです。
既卒者が新卒用や第二新卒用の転職サイトを利用しても、競争率が高くなかなか書類選考が通りません。
既卒用を利用することで競争者も条件は同じになり、採用確率も上がりますし、上記で挙げた就職しやすい職種以外の仕事に就ける可能性も高まります。
既卒・ニートの就職 転職サイトVSハローワークVS転職エージェント
「職歴なしから、どうやって就活をすればいいのか分からない。というか、既卒はどんな仕事に就けるの?」 「転職サイト・ハローワーク・転職エージェント色んな媒体があるけど、ニートはどれが利用できて、どれを利 ...
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面接時のアピール方法が分かっていない
応募書類の書き方や、面接時のアピールで失敗している方も多いです。
採用担当者は就活生がどれだけ真剣に考えて発言しているのか、どれだけ自社に入りたいと思っているのかを面接や提出書類から判断しています。
つまり履歴書の少しの誤字脱字も気に留めてしまうのです。付け焼き刃の志望動機や自己PRではなく、熱のこもった志望動機や自己アピールを期待しているのです。
それらが今できていないという方はニート・フリーターの正社員志望動機も一度ご覧下さい。
もし一人では自信がないという方や、難しいと感じる方はフリーター向けの転職エージェントを利用するのが圧倒的に早いです。
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フリーター転職エージェントのおすすめと利用法
「フリーターは転職エージェントを利用すべきか。メリット・デメリットを知りたい」 「正社員歴がない場合、どの転職エージェントを利用すればよいか分からない」 フリーターで就活をされている方は ...
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職歴なしの就職活動の進め方