今まで正社員として働いたことがなく既卒から正社員を目指す方の中には、夢を諦めて就職活動の道を選んだ方も多くおられます。私自身もそうでしたし、私の友人の中にも元役者の者や元芸人の者や元漫画家の者などたくさんいます。
今回はこれらエンターテイメント職の就職活動についてお話させていただきます。「夢を諦めて就職活動すること」「就職活動の方法」「就活のその後」についても触れていますので是非ご覧ください。
夢を追うのは何歳まで
まず始めに夢は何歳までなら追っていても大丈夫かについてお話させていただきます。勿論明確な定義があるわけではありませんが、一つの基準となるのが27歳前後と30歳手前でしょう。
これは20代まではポテンシャル採用といって、本人の熱意や適正を買った採用があるからです。
今はなにもできないかもしれないが、今後仕事を覚え育つことで数年後会社に利益をもたらしてくれるだろうという、つまり将来を期待されて雇用されるものです。
また27歳前後であれば、そこから新しいことを学んでも、基本能力がつくのが1〜2年と計算して、30の頃には必要な力を持つことができます。
ただ30代を越えると、このポテンシャル採用はほとんどの企業でなくなります。結果を出して当然、今すぐに仕事をしてほしいという即戦力が求められるのです。(勿論30歳になった途端にいきなり変わるわけではありません、あくまで基準です)
ですから違う業界に飛び込む為には27歳前後か30手前までが理想的な年齢なのです。
諦めずに夢を追い続ける
ただし30になったからといって、必ずしも夢を諦める必要はありません。一人で生活するくらいならバイトしながらでも夢を追うことは可能です。
40代や50代になると、働けるバイト先も少なくなるので、強くはおすすめしませんが、夢が叶わなければどうなってもいいという意気込みならそのような生き方もあります。
実際私も夢を諦めたのは30歳の頃でしたが、続けられる環境であれば続けていたと思います。
25歳くらいになると、周りでは夢を諦め就職活動をする人が増えましたが、その人たちはその人たちで現実を直視して辞めている訳ですし、結果的に私も遅れて辞めているので、周りの人間の方が正しいのかもしれません。
でも今になってもやはり、周りに迷惑さえかけず続けられる環境であるのなら、辞めることも続けることもどちらを選んでもよいと思います。
ただどちらに進むにしても、悔いだけは残さないようにしましょう。残り1年で結果が出なければ辞めるとか、自分が納得いくように考えて下さい。
仕事をしながら夢を追う
もう1つの方法として仕事をしながら夢を追うという方法もあります。分野にもよりますが、仕事をしながらでも続けることは可能です。
若い頃は「逃げ道を作っていては駄目」とか、「専業としても大変なのに兼業しているようでは駄目」とか考えますが、働かないといけない状況ならばそうも言ってられません。
ただ自分が本当に夢を追う気があればその道でも両立することは可能です。
勿論専業としてやっていた時に比べれば圧倒的に時間はないですし、夜仕事から疲れて帰ってきて寝る間を惜しんで、練習したり絵を描いたり作曲したりネタを考えたりしなければいけないので、相当な体力とモチベーションが必要です。
先程もお話したように、中途半端に夢を追いながら仕事をすると、どっちつかずになり仕事にも身が入らないのでこれもおすすめできません。
ただ夢を諦めきれない方で就職を視野に入れている方は、そういう道もあることを頭に入れておいて下さい。
エンターテイメントな夢を追っていた方が就職で有利になる点
ではここからは夢を諦めて(もしくは一旦諦めて)、就職活動することについて触れていきたいと思います。
年齢が20代前半であれば、今からでも色んな職種に就くことは可能です。またアルバイトで高い実績を持つ方なら、その分野に関連する会社を選んで、自身の実績を的確にアピールできれば、まず就職は可能です。
先程もお話したように企業が採用するのは基本的に即戦力であり、実績を出してくれる者を求めているからです。このような方々は正社員経験がなくても利用できる転職サイトを利用して、就職活動を進めていくとよいでしょう。
では30歳を越えた方や、アルバイトでの実績がなにもない方はどうすればよいのでしょうか。
この方達の場合、採用にもっていくには2種類しかありません。
今までに関連する業務
1つが、今まで取り組んでいたことをそのまま生かした業務。
例えばミュージシャンなら楽器店、スタジオスタッフ、楽器の講師。漫画家ならイラストレーターや、WEBデザイナー、出版関係。芸人なら芸能関係か営業職、アイディアを生かした仕事となります。
これらは自分の持っている力を面接でしっかりと証明でき、相手に認めてもらえることができれば働くことが可能です。ただし競争率も高いですし、実務能力がなければ難しい面もあります。
未経験からできる業種・職種を選ぶ
もう1つが、未経験からでも働くことができる仕事です。
詳細は、就職しやすい職業・業界とは?未経験可・学歴不問の職種を狙うに任せますが、代表的な職業が「販売職」「営業職」「介護職」「飲食物調理」「接客・給仕」「製品・機械の検査」「自動車での輸送・運搬」などです。
これらの仕事は求人数に比べて希望する人が少ないので、職歴なしでも採用される可能性は他に比べてとても高いのです。
30前後の年齢であれば、検討外れな就職活動をするより上記2つの就活をする方が採用の可能性は高く、早く結果が出るでしょう。
求人の探し方や転職サイト・ハローワークの使い方などについては、ニート・職歴なしの就職サイトを参考にされてください。
元役者・元小説家・元芸人の就職その後
私の周りには30歳前後で創作活動を辞め就職活動をした者も多いですが、全員今では正社員として働いています。
東京の高円寺や荻窪など杉並区を拠点にライブ活動を行なっていたミュージシャンであったり、大阪の難波で芸人を目指していた者だったり、全国の小劇場で舞台をやっていた者だったり、タイプや環境は皆様々ですが就職することができたのです。
勿論方向性を変え就職するのは相当大変なことですし、努力も必要です。同級生と比べると自分には何もないと落ち込んだり、周りに馬鹿にされることもあるかもしれません。
でもそれでも踏ん張って正しい方向に就職活動を行えば、どこかの会社が拾ってくれるので自暴自棄にならないようにしましょう。