前回までのあらすじ
専門学校卒業後、アルバイト先で就職するも8ヶ月後に竹内を追うように退職。3年間長期アルバイトをやりながら暮らす。竹内が就活を始めたことをきっかけに就職活動を始める。
無職就活体験談比較 竹内・山本
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専門学校を卒業後、無職又はフリーターになってしまった方もおられるでしょう。やりたいことが見つからない、就活をしても採用が決まらない・・・山本もその1人でした。
今回は山本の就職活動1週目。
また「専門学校卒業後、無職からの就活」「専門卒と大卒の違い」についてもお話させていただきます。
専門学校卒業後、無職 もう就職できない?
前回、就職活動することを決心した山本。
手始めに、同じ専門学校に通っていた人たちがどんな会社に勤めているのかを調べることにしました。
それらに近い会社を選べば、自分も採用されるのではないかと考えたのです。
しかし調べていく中である疑問を抱きます。それは通っていた専門学校が「就職率100%」と書いていたこと。
自分は無職で就職していないのに、何故100%なんだろう。自分のせいで就職率が下がるのかな?と考えます。
専門卒の就職率と就職率の罠
POINT現在、専門学校卒業後の就職率は約80%と言われています。しかし入学パンフレットや広告では就職率100%と謳う学校も珍しくありません。
100%というと、入学した全ての人が専門職に就き、社会で活躍しているように思えますが、この数字にはある種のトリックが隠されています。
というのも、この就職率は「就職を希望する者」の就職率という大前提があります。
なんらかの理由で無職やフリーター、パートを希望した者は対象に含まれていません。
また逆に、専門学校で学んだ内容と関係のない職種に就いたり、実家に帰り家業を継ぐことになった人も「就職を希望する者」の就職率には含まれているのです。
当然、一度は職に就き、すぐに退職した者も含まれています。
もし今あなたが専門卒で無職の場合、この就職率の対象には含まれていない可能性もあるのです。
ですから、専門学校を卒業したら誰でも正社員雇用されるのに、自分はなんて駄目なんだと自らを否定する必要はありません。
無職になる理由とは?
POINT専門学校を卒業して無職になった方の理由は、大卒が就職できない理由とさほど変わらず、「就活に失敗した」「仕事ができなかった」「職場が合わなかった」「第一希望しか興味がなかった」「働きたくなかった」「家庭の事情で就職ができなかった」等が挙げられます。
ただそれ以外で決定的に違うのは、「やりたいことが変わった」「自分が何をやりたいか分からなくなった」という2点です。
専門学校は別の言い方をすれば、専門的な仕事に就く為の訓練学校とも言えます。
目的意識を持たず通学していることが多い大学生とは違い、ある共通の目的を持って道を歩いています。
しかしその道を進む道中「この道は自分に合っているのか」「自分にできるのか」が分からなくなってしまうのです。
卒業までに自分の道を見つけられれば良いのですが、見つけられず無職になってしまう方や、道を進めなくなった方もいらっしゃいます。
実際、一度は希望の企業に就職しても、離職する方は非常に多いのです。
専門卒後の無職が悩む一般企業と専門分野の企業
山本は専門学校でアニメやデザイン・イラストを専攻していた為、それらのスキルは人より長けています。
しかし同時に、それらを専門に扱うアニメやゲーム業界などの仕事は応募枠も極端に狭く、ライバルも多い為、自身よりスキルを持っている者がいれば簡単に不採用になってしまうのでした。
専攻と一切関係ない一般企業に応募するか、このままデザインやイラストを生かした仕事に応募するか悩んでいましたが、止まっている時間が勿体ないと考え、彼はどちらの企業にも応募していきます。
その中で一般企業でも、印刷業界やIT企業ならDTPを扱っている為、自身のデザインスキルが生かせることに気づき、以下の3パターンで企業に応募を繰り返しました。
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第一希望:アニメ・ゲーム・デザイン業界の企業
第二希望:印刷業界やIT業界などスキルを活かせる企業
第三希望:販売業や営業など全く関係のない職業
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専門学校と関係ない企業への志望動機
第一希望や第二希望のような職業であれば、自身の経歴と辻褄が合うので志望動機はそれ程難しくありません。
しかし今まで一切関わることのなかった職業に応募する場合、それなりの志望動機が必要です。
山本は、できるだけプラスになるよう志望動機を練りました。
・元々デザイン・イラストの仕事に興味があり専門学校に入ったこと
・一度就職するが、あまりデザインに関わることがなく、転職を決意したこと
・勉強とアルバイトをしながら該当企業に応募していたが採用されなかったこと
・夢を諦めたこと
・○○(応募する業種によって変更)の仕事に興味が湧いたこと
・その中で御社の方針に惹かれたということ
多少嘘も混じっていますが、このように志望動機を丁寧に練りあげました。
前会社を悪く言ったりネガティブなことは一切言わず、一生懸命前向きに頑張ったという点をアピールしながら志望動機に繋げており、他職種への志望動機としてはベストでしょう。
専門学校卒でも異業種・他職種に就職することは可能
POINTしばらく後になりますが、山本は異業種他職種である不動産営業の会社から内定をいただきます。
他にも内定をいただいていたのでお断りしましたが、彼のように専門学校卒でも全く関係のない分野に飛び込むことは可能です。
また一度就職経験がある場合、社会人としての一般常識は研修を受けており、特定の分野に偏る程は年数も経っていないので企業として使いやすい人材とも言えます。
ただし注意点として、離職期間が長ければ長い程、年齢を重ねれば重ねる程、選択肢は少なくなります。
思いついた時にはすぐ行動、迷っている間に選択肢は減っていくという自覚は持っていた方がいいでしょう。
実務未経験でも、経験者と同じだけ出来ることを文章や電話、面接でアピール出来れば、人物を買ってくれる所もあります。
20代はまだまだポテンシャル採用があるので、諦める必要はありません。
山本は実務経験者歓迎という自分から見て少し敷居が高いと思う求人へもどんどん応募を繰り返しました。
狭まった選択肢を無理からこじ開けて広げていったのです。
大卒と専門卒の違い どちらが得?
また求人を見ていく中で、応募条件を「大卒」としている企業も多いことに気づいた山本は、大卒と専門学校卒では、企業の印象がどれくらい違うのかを調べることにしました。
大企業では大卒に軍配。しかし離職期間が長ければ変わらず
・大手は「大卒」を応募資格にしており専門学生は門前払い
・就職後、給与形態や昇進制度に差がある
・初任給に違いがある
すると上記のような差が浮き彫りになったのです。
POINT「専門卒」というキャリアは、企業によって捉え方が異なります。
専門卒生は専門的なことしか学んでおらず、一般教養を身に着けていないと判断する企業は、「専門卒」を「高卒」や「短大卒」と変わらないと判断し、採用試験を受けさせません。
旧態依然の制度をとっている大企業に多い例です。
また応募資格に「専門卒」を設けている企業でも、初任給は大卒より低く設定していたり、昇給昇進の幅を狭くしていたりします。
例え入社後の成績が大卒と遜色がなくても、待遇は大卒以下という企業もあると知り、その理不尽さに山本はショックを受けます。
しかし自分のように離職期間が3年もある場合、例え大卒であったとしても、すでにその効果は薄くなっている筈。
ましてや大卒は専門的分野を学んでいないので、自身の方が即戦力という面では有利な筈と、どこまでもポジティブに捉え就活を進めていきました。
竹内・山本の就活比較
同時期に、ほぼ同じ条件で就職活動をする事になった竹内と山本。
山本の就活1週目は転職サイトに登録し、第一希望から第三希望まで分類し、企業へ応募していきました。
専門学校卒業後、就職するも半年後に退職。短期アルバイトや無職生活を3年続けるが、精神的に支障をきたし就職活動を決心する。就活ブログを立ち上げ、自己分析を徹底的に行う。
専門学校卒業後、就職するも8ヶ月後に竹内を追うように退職。3年間長期アルバイトを続けるが、竹内が就活を始めたことをきっかけに就職活動を始める。転職サイトに登録し就活を行う。
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無職の就職活動の進め方