本記事は「人付き合いが苦手なことを、接客業の面接で正直に話すべきか」という23歳男性(工場勤務・接客業4社の面接で不採用)からのご相談に、2名の専門家がそれぞれの立場から回答した内容です。
面接で4連敗する本当の原因、企業が面接で見ている2つの基準、「苦手の克服」を志望動機にしてはいけない理由、人見知りでも接客業で強みを出す方法を、それぞれの立場から具体的に解説します。
他サイトやSNSの寄せ集めではなく、当サイトが独自に募集した相談内容に、現役の専門家が直接回答した一次情報です。
回答者は以下の2名です。
この記事に回答した専門家

田中
人材紹介会社で現役のキャリアアドバイザーとして勤務、業界経験4年。日々履歴書添削・面接指導を行う。自身も2度の転職経験あり。
この記事に回答した専門家

三上
大手商社で女性総合職として入社、営業担当。新卒採用にも携わり、学生相談・リクルーター面談・合否判断の経験を持つ。
ご相談内容:人付き合いが苦手なことを面接で隠すべきかについて(23歳男性)
質問
23歳男です。現在は機械の部品を作る工場に勤務しております。私は中学生の頃から人と会話する事が苦手で、現在の工場に就職した理由は人と接する必要がないだろうというあいまいな理由からでした。
就職して1年が経とうとしていますが、現在の仕事にやりがいを感じず今の環境を変え、自分を変えたいと悩んでおります。人付き合いが苦手な自分を何とか変えたいと思い、接客業の面接に行くのですが面接で不採用になってしまいます。
面接の時、志望動機を聞かれたら正直に「人と接するのが苦手なのでそんな自分を変えたくて接客業に就きたい。」とありのままの気持ちを正直に話すと面接官の表情が曇るような気がしております。
これまで接客業4社の面接に行きましたが、すべて不採用です。ありのままの自分を出したいと思っているのですが接客業の面接では「人付き合いが苦手」という事実は隠した方がいいのでしょうか?
それとも人見知りの私は接客業は向いていないのでしょうか?ネットで、ある人が接客業で働いているうちに人見知りが治り、コミュニケーション力が上がった人がいる事を知りました。
私もそのように変わりたいと強く思っています。ぜひアドバイスを頂きたいです。
転職アドバイザー・人事の回答

落ちる原因は「苦手」ではなく、やる気と戦力を示せていないことです
転職アドバイザー
前提として企業が欲しい人材は下記の2つに該当する人物です。
①やる気があって長期で就労してくれる人材
②実際に企業の売り上げに貢献できる「戦力」
年齢、経験からすると②はないが①があり、将来的に②に成長できる可能性を企業側が探っている面接が、実際に受けられた4社ではないかと考えます。①の点から分析すると、企業側が懸念している点は以下の通りではないかと考えます。
・「やっぱり接客は苦手だからやめたい」と言われるのではないかという懸念を面接の中で感じられる
・面接の中のコミュニケーションで「本当にやる気があるのか」(例えば声が小さい、会社の仕事について調べてきていないなど)
面接の機会をいただけていることから、相談者の方を採用する可能性はあります。面接の中で企業に対し、活躍できる可能性を見出せていないため落ちる、ただそれだけだと思います。
さて、質問の件ですが、「人付き合いが苦手」ということを話しても問題はないと考えますが「なぜ接客や営業をやりたい」と問われた時、それだけでは企業側は懸念を抱くでしょう。
それより、現職に対し、どんなことにやりがいを感じていないのかを考えてみてください。そして、どうすればそれが解決するのかを考えてみてください。
ちなみに人見知り、コミュニケーション力を上げるだけなら、一人で飲み屋(ショットバー等)に行ってみる(最初は友達とでもいいので)。人との接点を増やせばそれで解決する問題です。
本質的に今の仕事がつまらないと、どんな仕事がやりたいのか、できるのかを問うたときの解決法が設定され、それを解決するための手段が「コミュニケーション力」を上げるだけならば、先にその努力をしてみてください。
ちなみに私は一人で飲み屋に行くこと、人になにを言われようが「好きなコミュニケーションをとる」この2つで人見知りを解決しました。
目的と手段、ここを明確にしていただくことが大事です。

「人見知りを克服したい」を志望動機にするのは絶対にNGです
人事
接客業の面接を受ける際に、「人付き合いが苦手」ですとか「人見知りを克服したい」という事実を伝えるべきかどうかという点については、間違いなく伝えない方が良いです。
と言いますのも、企業が人材を採用するのはあくまで企業の利益拡大のためであって、入社希望者の夢を叶えるためではありません。したがい、志望理由を尋ねた際に、「人見知りを克服したい」なんてことを答えるのは絶対にNGです。
また接客を主体としている企業の面接で、「人付き合いが苦手」と回答するのも絶対にNGです。
企業の立場に立ってみてください。企業としては戦力となるような人材を採用したいのです。人付き合いが苦手であったり、人見知りであることを面接で自ら公表したりするような人材は、企業にとっては戦力とみなせませんし、魅力的には感じられません。
正直に自分自身を100%ぶつける姿勢は面接において大切なことではありますが、それ以前に相手の立場に立って考えてみましょう。企業はどんな人材が欲しいのか。どんな特技を持っている人を必要としているのか。それを考えてみてください。
また人見知りの人は接客業に不向きなのか否かについてですが、それは100%そうとは言えません。例えば人と接することが苦手な人であっても、周囲に気を配れる能力に長けている人であれば、それはそれで顧客に対して素晴らしい接客やサービスを提供することが可能ですよね?
相談者様は人見知りとのことですが、接客業で活かすことができる特技は何かありませんか?もしあるのであれば、それは十分接客業で活かすことができるはずですし、その点を面接で自身の強みとして挙げれば、きっと好印象を与えられることでしょう。
たとえ人見知りや人付き合いが苦手であっても、その点はわざわざ公表することはやめましょう。そして志望理由も正直に人見知り克服であるなんて言うのもやめて、代わりに、接客業で十分活かすことのできるような自身の強みをアピールするようにしましょう。
それができれば、面接もきっとうまくいくはずですよ。
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人付き合いが苦手なことは面接で隠した方がいいですか
T・O 23歳男性