前回までのあらすじ
中学卒業後から音楽に明け暮れ、プロのミュージシャンになるためバンド活動を行う。
28歳で夢を諦め就職活動を行う。アルバイトをしながらハローワークで就活を行うも不採用の結果が続く。面接完全マニュアルを作る。
職歴なし体験談比較 木下・井上
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今回は井上の「就職活動4ヶ月目〜5ヶ月目」を通して、「職歴なしの中途採用に求められるもの」を見ていきましょう。
また「新卒採用と中途採用の違い」や、「ニートから中途採用で内定を勝ち取る為の方法」についてもお話しさせていただきます。
職歴なしの中途採用
就職活動を始めて早4ヶ月半が経過しました。
前回、既卒の面接完全マニュアルを作り面接対策を勉強し、運転免許も取得。ハローワークで営業の中途採用枠に応募を繰り返します。
中途採用とは?新卒との違い
POINTここで一度「中途採用」についてご説明しておきましょう。
企業が出す求人には大きく分けて「新卒採用」「中途採用」という2つの枠があります。
新卒は新規卒業の略で、対象者は現在学校に通っている方、卒業予定者です。
中途採用の対象者は学校を卒業し数年が経過している者です。
中途採用というと転職者のイメージが強く、職歴がない者は応募できないと勘違いする方もおられますが応募可能です。
というよりも職種なしやニートの方は中途採用枠から応募をします。中途採用には第二新卒なども含まれますので、新卒以外はすべて中途採用と考えておきましょう。
ただし例外として企業により新卒の範囲が変わる場合もあります。
数年前に政府が、高校や大学卒業後の3年間は新卒枠として採用するよう企業に要請したこともあり、3年以内なら新卒枠として応募することも可能となりました。
ただし新卒枠は純粋な新卒者の方が有利なため、実際に内定が出た者の例が少ないのも現実です。
中途採用の就職活動 中途に求められるものとは
井上は今回4つの企業で面接を受けましたが、対策した効果もあり、どの企業でも面接は順調に進み、今までで一番の好感触を得る事が出来ました。
そして結果から言うと、井上はここで一度採用が決まり就職活動を終える事となります。
POINT職歴がない場合、経験値に置いては圧倒的に不利です。
若ければポテンシャル採用もありますが、そこそこの年齢の場合、中途採用はどの企業もスキルや即戦力を求めているからです。
しかし井上は営業職というキャリアをそれ程重視しない職種を選びました。
またどの企業にも大抵営業職は存在し絶対数が多いので、選択肢が広がりたくさんの面接を受けることが可能となったのです。
未経験からでもチャレンジでき、ハンデにならない企業を選び、予め設定していた高い希望を下げる事により、28歳職歴なしでも採用されたのです。
職歴なしの中途採用枠での採用は絶望的と言う方もおられますが、それは真っ赤な嘘で、きちんと考え計画的に、そして選り好みしすぎなければ就職活動を成功させる事は可能です。
中途採用枠での初の内定 そして辞退
ただし彼の場合この後自ら辞退する事を選びます。
内定が決まり提示された条件も悪くないと感じた彼は、契約を結ぼうと決意していました。
しかし友人達から、契約前にその企業について一度は調べておいた方が良いと言われインターネットで検索します。すると応募を常に繰り返している企業で、評判もあまりよくなかったのです。
職歴なしの中途採用で気をつける事 ネット検索について
POINT最近では言われのないネットの悪評のせいでブラックのレッテルを貼られ、応募者が集まらない企業も存在しています。
真実はさておき、企業が口コミサイトを訴えるという事例もあります。ネットでの口コミや評判が絶対ではありません。
ただ彼が内定をもらったその企業は、短期間で複数回の求人掲載をしており、検索予想でもすぐに「ブラック」と出る会社でした。そのため危険を感じお断わりすることにしたのです。
内定をもらってから断るというと少し効率が悪いように見えますが、この方法もあながち間違いではありません。
面接を受ける前からいちいち検索していたら、彼のような経歴の場合なかなか目ぼしい企業には当たりませんし、迷っている間に時間がどんどん過ぎてしまいます。
合わないと感じたら断るのは面接を終えてからでも可能です。
井上は「企業名」を検索すると、「違法労働」や「この会社だけはやめておけ」、「従業員の入れ替わりが激しい」「みなし残業で残業代がでない」など最悪な感想がたくさん出てきました。
また決定打となったのは「社員は年齢的に諦めて働いている」と書いてあったことです。
今まで正社員として働いていなかったのだから、多少のハードさは仕方ないと思うものの限度があると考え、井上は自ら辞退する形をとりました。
インターネット活用法
POINT職歴なしの方が中途採用枠で就職活動をする際、インターネットの活用はとても便利で効率的なもので、必須といっても過言ではありません。
フリーター・ニート向けの転職サイトや求人検索サイト等に登録し、キーワードに「未経験」や「中途採用」を入れるだけでも効率良く検索する事が出来ます。
また大手転職支援サイトは競争率が激しく、経歴が不利だと採用までに時間がかかりますが、零細企業や設立してから期間の浅い中小企業の場合、少しマニアックな求人サイトでのみ募集している可能性もあるので、そこに狙いを定め応募できるのもインターネットを利用するメリットの1つです。
零細企業は将来性においての注意は必要ですが、その分経歴の重要性は大企業に比べて小さいです。
一人に対する仕事量は多いですし、求人内容に嘘がないかを読み取る力は必要になりますが、就職活動を長く続けていると分かるようになってくるので、自分の希望条件と企業の求人条件を照らし合わせ、気に入る求人を見つけたら応募するとよいでしょう。
少しハードルが高いと思える企業に応募していくのも大切ですし、井上のようにハローワークにしかない求人に目を向けておくのも効果的です。
中途採用は枠が少ない分、色んな角度から求人を見つけ応募していくとよいでしょう。
木下・井上の就活比較
ほぼ同条件で、同時期に就職活動を始めた木下と井上。
就職活動を終えた!と一度は喜んだ井上でしたが、今回はぬか喜びに終わってしまいました。
大学在学中に映像制作を始め、プロになるため大学卒業後も就職せずに活動をする。30歳で夢を諦め就職活動を行う。転職サイトを利用し初の内定。しかし自ら辞退してしまう。
中学卒業後から音楽に明け暮れ、プロのミュージシャンになるためバンド活動を行う。28歳で夢を諦め就職活動を行う。アルバイトをしながらハローワークで就活を行い初の内定。しかし自ら辞退する。
職歴なし体験談比較 木下・井上
職歴なしの就職活動の進め方