本記事は「新卒で入った会社を1年弱でうつ病により退職したが、面接では家族の看病という別の理由を話している」という30歳男性からのご相談に、2名の専門家がそれぞれの立場から回答した内容です。
退職理由を作り替えることのリスクと、5年勤めた実績の重み、法律関係から接客業へという職種の振れ幅をどう説明するか、ネガティブな理由ほど手短に、毅然と話すべき理由を、それぞれの立場から具体的に解説します。
他サイトやSNSの寄せ集めではなく、当サイトが独自に募集した相談内容に、現役の専門家が直接回答した一次情報です。
回答者は以下の2名です。
この記事に回答した専門家

田中
人材紹介会社で現役のキャリアアドバイザーとして勤務、業界経験4年。日々履歴書添削・面接指導を行う。自身も2度の転職経験あり。
この記事に回答した専門家

三上
大手商社で女性総合職として入社、営業担当。新卒採用にも携わり、学生相談・リクルーター面談・合否判断の経験を持つ。
ご相談内容:うつ病での退職理由の伝え方について(30歳男性)
質問
30歳男性です。
新卒で入った会社を1年弱でうつ病になり(人間関係の問題)で退職し、次の職場は5年ほど勤め、退職しました。
今は新しい仕事を探しているのですが、なかなか内定を頂けません。
最初の職業は法律関係、前職が接客業だったので今も接客業を中心に探しているのですが、最初の職業と前職の職種の差を聞かれて答えると難しい顔をされたり、一番最初の職業を1年以内に辞めた理由を聞かれ、さすがに「人間関係がよくなかったから退職した」とは言えず、家族が病気だったので看病のために帰省することになり退職した。
今は家族の病気も治っているので転勤なども特に問題はありません。と答えているのですが企業からの受けはよくありません。
かと言って正直に「上司の方に気に入られず、イジメに近い事を受けて心の病気になったので退職した」と答えると「協調性や忍耐力がないのだな」と思われて益々内定が頂けなくなるのでは…と悩んでいます。
履歴書には最初に勤めた会社も記載しているのですが、1年弱で退職した理由を必ず聞かれるので辛いです。
家族の病気という理由でも会社からの印象は良くないものでしょうか。
また、よくないのであれば、どう答えるのがベストなのでしょうか。
転職アドバイザー・人事の回答

退職理由は手短に。長く話すほど不安を持たれる
転職アドバイザー
一番最初が1年弱でご退職、その次の会社が5年程度続いていらっしゃるとの事ですね。
まず転職活動をされているすべての人が前向きな理由かというと、決してそのような事はなく、むしろ人間関係の悪化・パワハラ・昇格できないなどのネガティヴな理由がほとんどだと思いますので、あまり気にされない方がいいでしょう。
おそらく伝え方が肝心です。ご退職をされてその間のブランクがどれくらい空いているのかによって退職理由の伝え方が変わってくると思います。
もし3か月前後で転職されているのであれば、「法律関係の仕事が自分の今後の仕事に関してのやりたいことではなかった。とても忙しかったので満足に転職活動をできる時間が取れなかったので一度退職した」でいいと思います。
その上で、2社目の接客業が自分が本当にやりたい仕事だった、今後も接客業を希望していると伝えれば、筋は通っていると思います。
もし退職以後のブランクが1年程度という事であれば、現在おっしゃるように「家族の病気」の理由がよいと思われます。
1年弱で会社を辞められたことをとても気にされていらっしゃるようですが、その後5年も働いていらっしゃるのであれば、さほど気にされない方がいいと思いますし、企業もしっかり退職事情がつたわれば、納得できると思います。
ただし、ネガティヴな理由で辞められてしまった方の多くが、面接官に突っ込まれないように必死なのか、退職理由を非常にダラダラと、またオドオドした様子で長く話してしまう傾向があります。
面接官はそのようなご自身の様子をみて不安を感じるのです。
ネガティヴな事こそ人は雄弁です。是非手短に自信をもって話してください。
聞きたいことは面接官が追って聞いてきます。どうぞ毅然と話してみてください。

5年勤めた事実がある。短期離職だけで判断されない
人事
一年弱で退職した理由を問われた際の回答方法に悩んでいるということですね。
家族の看病を退職理由としたら企業の受けが良くなかったとのことですが、明らかに顔色が変わったということでしょうか。
個人的には、家族の看病のためというのはやむを得ないことだと思いますので、ただそれだけで企業の受けが悪くなることはあまり考えられません。
恐らくですが、貴方の説明の仕方に問題があったのでは?要は、つじつまが合っていない、若しくは、説得力に欠ける等。
嘘の話ゆえに、話に一貫性が無かったという可能性はありませんか?
事実であれば何でも回答できますし、一貫性がありますが、嘘ですと事前に完璧な準備をしていなければ必ずぼろが出ます。
また今は完治したので問題無いと回答したようですが、それを裏付ける根拠までお話ししましたか?
要は問題無いとは言っても、本当に問題無いのか?と相手が不審に思ってしまったら、それは全然説得力の無い話になってしまいます。
そのあたりは如何でしたか?
嘘をつくのであれば完璧な準備が必要ですよ。
病名、症状、入院していた病院、治療期間、治療費、そして何より何故貴方が退職してまで看病しなければならなかったのか。
これが明確に説明できなければ、必ず企業は不信感を抱きます。事実を誇張して話すことよりも、とても難しいことだと思いませんか?
いじめに遭っていた事実を正直にお話したらどうでしょうか。その方がずっと良いと思いますよ。
ただ、鬱というワードは避けた方が良いかもしれません。また鬱病になったら…なんて不安を与える可能性は高いからです。
したがい、どれだけ酷いいじめを受けたのか、退職を決断した時の心情は何だったのか、そして次の職業に就いた理由は何なのか、これらを相手が納得するようにお話するようにするのがベストかと。
厳しいことを申し上げましたが、嘘は良くないと思いますよ。
リスクがありますし、何より準備が大変です。
事実を少々誇張して話をする方が大分楽だと思いますし、前職の退職に関して貴方が正しい判断をしたと自身を持って言えるのであれば、堂々と説明できると思いますよ。
退職理由の伝え方は、転職エージェントに相談しながら整えられます。転職エージェントは使うべき?もあわせてご覧ください。
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うつ病での退職を隠していますが、面接での受けがよくありません
N・O 30歳男性