転職サイトに自分のプロフィールや希望条件を記入しておくと、企業や転職エージェントからメッセージが送られてくることがあります。
これは「スカウト」や「オファー」と呼ばれるもので、企業があなたに興味を持っていることをお知らせするものです。
今記事では、過去に人材紹介会社で働いていた私が、「スカウト機能の仕組みと使い方」と「スカウト機能のメリット・デメリット」について解説させていただきます。
また、「現職の会社にばれずにスカウトを使用する方法」についても見ていきましょう。
転職サイトの2種類の使い方 「検索」と「検索+a」
転職サイトには大きく分けて2種類の使い方があります。
一つは自分の希望条件を入力し、企業の求人を検索する使い方。
この場合、転職サイトに未登録でも利用可能です。
もう一つは予め自分のプロフィールを登録しておく使い方。
登録しておくことで、履歴書や職務経歴書を何度も書く手間を省いたり、企業からのスカウトを待つことができます。
検索はもちろんのこと、転職診断を受けたり、おすすめ求人を教えてもらう等、様々な使い方が可能になります。
こちらの場合、転職サイトへの登録が必要です。
1、転職サイトへ登録しない 自力検索して求人を探す
前者のサイト登録せずに求人を探す方法は、「タウンワーク」や「an」などアルバイト求人サイトでも使用されているので、経験のある方も多いと思います。
この方法は自身の希望条件がはっきりしていて、お目当ての企業がすでに決まっている場合に最も効率的な方法と言えます。
求人が見つかれば「応募」ボタンをクリックし、「履歴書や職務経歴書など必要な経歴を記入」「送信したら完了」で、余計な手間が一切ありません。
ただしデメリットとして、不採用になった場合、再度キャリアを記入し直す必要があるので、2度手間になってしまうこと。
また、企業からスカウトを受けることがないので、良い求人を見逃す可能性が高いことです。
2、転職サイトへ登録する 検索機能を使う・企業スカウトを待つ
後者は転職サイトに無料登録した後、「地域」「職種」「業種」など検索条件を予め登録しておくことで、後日何度でも活用できます。
また、希望条件に該当した企業が求人募集をすれば、メールが届くよう設定もできるので、良い求人の見逃しがなくなります。
(例:リクナビネクスト希望条件記入例)
最初に履歴書や職務経歴書を記入しておくことで、複数の会社に応募する時にも使いまわすことが可能です。
(例:リクナビNEXT履歴書記入例)
「転職サイトに登録したら管理が面倒そうで嫌だなぁ」と考える人もいるかもしれません。しかし、始めに必要情報さえ登録しておけば、放置していても情報が集まってくるので、結果的にこちらの方が手間を取らずにすむのです。
また、個人情報は慎重に扱われているので「情報が洩れ、迷惑メールが大量に届く」ということもありません。
どうしても心配な方はYahooやGoogleで捨てアドレスを作って登録するとよいでしょう。
匿名スカウトのメリットとデメリット
転職サイト登録のメリットの1つが、企業から「スカウトメール」が送られてくることです。
スカウトレジュメ(上記の図、リクナビネクスト履歴書。転職サイトにより呼び方は異なる)を登録しておくことで、レジュメに興味を持った企業からスカウトメールが届きます。
スカウトのメリット1、希望求人の取りこぼしがなくなる
転職サイト未登録の場合やハローワークを利用する場合、毎回求人案件を自分で調べないといけません。
しかし時間がない時に全ての求人情報を自力で調べるのは不可能に近いでしょう。
求人も待ってくれません。応募期間が設定されていますし、他のライバル達もこぞってエントリーを狙っています。応募したい求人を見逃してしまえば、その企業との関係はそれっきりになってしまうのです。
その点スカウトなら、プロフィールと希望する条件を入力しておくだけで、企業側や転職エージェント側が私達を勝手に見つけてくれ、メッセージを送ってくれます。
時間のない人には最も効率的であり、少しでも良い企業へと転職間口を広げてくれるのです。
スカウトのメリット2 書類選考なしのスカウトも多い
また基本的には「スカウト」という扱いですので、書類選考なしで面接を受けられるというメリットもあります。
後述しますが、スカウトにはレベルがあり、高いレベルのスカウトであればいきなり面接からということも多いのです。
スカウトのデメリット1 退会しない限りメールが届く
スカウトメールのデメリットは、退会しない限りずっとメールが届くことです。何年も放置しておけば同じ企業から何通も同じメッセージが届くこともあります。
また希望していない業種職種からの非公開求人が届くこともあります。
ただしこれらは転職活動中は無視をしておけば問題ありませんし、就職先が決まったら退会すれば問題ありません。
高いレベルのスカウトだけを相手にして、余計な手間をかけないようにしましょう。
※企業からのスカウトがあれば求人サイトを通しメールが送られてきます。プライベートのメールと分けたい方は、捨てアカウントのメールアドレスを用意し登録しましょう。
スカウトのデメリット2 スカウト利用によって会社にばれる可能性
登録した氏名、生年月日、電話番号、メールアドレスなどは、転職サイト・求人サイト側の人間しか見る事ができないので、企業側には勿論、採用担当者にも知られる事はありません。(公開情報は転職サイトによって変わります)
個人情報や会社名に関しても公開・非公開を選択することができます。
ただし年齢、都道府県、最終学歴、現在の会社の規模、勤務期間、職務内容などは、公開にしている限りどの企業からも見ることができますので、「レジュメ公開ブロック機能」などを使い特定の企業だけ公開しないよう設定しておく必要があります
現会社に内緒で転職活動を行いたい方は忘れずに設定しておきましょう。
スカウトのサービス 使い方
スカウトの利用方法は至ってシンプルです。
4つのステップを行いしばらく待つと、以下のように貴方の経歴に興味を持った企業からメールが送られてきます。
(例はリクナビネクスト。マイナビ転職やGreenなど、他転職サイトでも基本は同じです。)
気になった企業からの連絡があれば返信して面接に参加しましょう。
興味がない企業であれば、放っておいても問題ありません。
転職サイトでオファーが届いた時の返信・例文
「スカウトメールが届いた。面接を受けてみたいけど、なんて返信したらいいんだろう?」 「少し興味あるけど、このオファー文面では分からない。もう少し詳しく教えてほしい」 「希望条件と全く違う会社からのメー ...
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匿名スカウト注意点 レベルによっては不採用になることも多い
登録したからといって、すぐに良い求人が見つかる訳ではありません。
特に職歴に自信のない方の場合、届くメールの量に反し実際に活用できるものは少ないです。
それはスカウトにはレベルがあるからです。各転職サイトによりスカウトの呼び方は異なりますが、これらは大きく2種類に分かれます。
一斉送信型のスカウト。
このオファーの場合、企業がこちらの経歴を全く見ずに送信しているので、メールが届いたとしてもぬか喜びになる可能性は高いです。
返信した段階で求職者のふるい落としが始まるので、企業の望むスキルが無い場合や職歴に問題がある場合、お祈りメールが届く事になります。
つまり書類選考が必要になるオファーです。
上図リクナビの例ではオープンオファーに該当します。企業の広告のようなものと考えてよいでしょう。
個人型のスカウト。
こちらは個人の経歴をしっかり見た上でメールを送信しているので、書類選考をパスして面接に臨む事も可能です。
上図リクナビの例ではプライベートオファーにあたります。
詳細は「スカウトのレベル オープンオファーとプライベートオファーとは?」もご覧ください。
今記事では、リクナビネクストのスカウト画面を中心に紹介しましたが、他転職サイトでも内容はあまり変わりません。
転職サイトのスカウト・オファー機能はメリットばかりではありませんが、登録する上でデメリットは一切ありません。
上手く活用すれば優良企業からの特別オファーを受け、チャンスが広がるので有効活用していきましょう。
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