「企業側からオファーが届いたから応募したのに、不採用になった」
「転職サイトのスカウトって本当に意味があるのかなぁ」
転職サイトで履歴書や職務経歴書などプロフィールを入力すると、企業からオファーが届くようになります。(転職サイトの匿名スカウト・オファーの仕組みと使い方)
それらメッセージには「本日はぜひとも貴方にお伝えしたい、求人情報がありご連絡いたしました」とか、「まずは一度お話しをさせていただけませんか?」など、熱の高い文章が書かれています。
「企業側からスカウトをもらえるなんて!是非とも!」と返信をしますが、喜びも束の間、半日後には不採用メールが送られてきます。
「そちらからスカウトしてきたのでは?」と怒りたくなりますが、実はこれ、珍しいケースではありません。
私が既卒で就活をしていた時期も、山のようにオファーが届き、応募しましたが、大半の企業からお断りされたのです。
今記事では、「オファーやスカウトは意味があるのか?」「オファーの仕組みと価値・採用率」「企業からのオファーと転職エージェントからのオファーの違い」「オファーへの返信例文」について解説させていただきます。
転職サイトのオファー・スカウトには採用期待値レベルがある
各求人サイトの「オファー」には、採用期待値レベルがあります。
「高」くなればなる程、企業の真剣さが変わってきます。
転職サイト | オファー・スカウト | 採用期待値 |
リクナビNEXT | オープンオファー | 低 |
興味通知オファー | 中 | |
プライベートオファー | 高 | |
マイナビ転職 | 気になるメール | 低 |
スカウト限定求人(特別オファー) | 中 | |
プレミアムスカウト | 高 |
その他
期待度低・・・「らいく!」「メッセージ」「非公開求人オファー」など。
期待度高・・・「シークレット求人のスカウト」「面接確約オファー」など。
リクナビNEXTのオファー 種類と仕組み
ここからは「採用期待値が低い」「採用期待値が高い」とは、どのようなことかを見ていきましょう。
「オープンオファー」は採用期待値「低」 書類先行で不採用も多い
リクナビネクストを例にすると、「採用期待値が低いオープンオファー」は、あなたの情報が企業にしっかりと伝わっていないオファーです。
「企業の希望条件」と「求職者の経歴・プロフィール」に少しでも共通点があれば、自動で送信されるので、あなたの情報は一切読まれていません。
応募があった段階で初めて目を通すのです。
補足
リクナビNEXTにログインした状態で求人検索をすると、後日、閲覧した企業からオープンオファーが届くことがあります。
「もしかして運命?」と喜んでしまいますが、これも閲覧者全員に対し、自動送信が行われているのです。
試しにログインせず企業の求人ページを見てみましょう。オファーは届きません。
つまりオープンオファーは、採用確立が低いどころか、企業にとって広告のようなものなのです。
あなたが受け取る情報としては、「求人情報」と「説明会の案内」程度と捉えておきましょう。
もちろん、あなたのキャリアやスキルを見た企業が、あなたを「必要な人材」と判断すれば採用されます。
「興味通知オファー」は採用期待値「中」
「採用期待値が中の興味通知オファー」は、あなたの「希望職種・希望勤務地」が企業と合致していれば、送られてくるオファーです。
このオファーも、ほぼ自動送信で、返信した段階で改めて選考が行われます。
オープンオファー同様、返信しても面接確約ではありませんし、お祈りメールが届くことも多々あります。
つまり「興味通知オファー」は、企業にとって営業メールのようなものなのです。
ただし、今までの経歴や住まいから「希望職種・希望地」を設定していると思うので、オープンオファーに比べて採用期待値は高くなります。
ポイント
「オープンオファー」や「興味通知オファー」は返信しても意味がないと言う方もおられますが、企業もお金を払って転職サイトを利用しているので、良い人材がいれば普通に採用します。
キャリアに自信がある方や、企業相手に良い人材とアピールできる方は、「オープンオファー」「興味通知オファー」も積極的に利用しましょう。
注意点として、大量採用をしている企業のオファーやスカウトは、ブラックの可能性が高いので気をつけて下さい。
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「プライベートオファー」は採用期待値「高」 面接確約が多い
「採用期待値が高いプライベートオファー」は、あなたが書いた経歴やプロフィールを、しっかり読んで送信している可能性が高いです。
プライベートオファーが届いたら希望条件と照らし合わせ、合致したら返信をオススメします。
スカウトメールが届いた時の返信と例文
「スカウトメールが届いた。面接を受けてみたいけど、なんて返信したらいいんだろう?」 「少し興味あるけど、このオファー文面では分からない。もう少し詳しく教えてほしい」 「希望条件と全く違う会社からのメー ...
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これは、あなたが必要な人材であると判断した上で送信されているので、面接確約のケースがほとんどです。
一般的な転職活動の行程
- 行程1 希望求人を探して応募する
- 行程2 書類選考
- 行程3 面接
- 行程4 (必要に応じて)最終面接
- 行程5 内定
一般的な就職活動は、上記の行程を1から順に進めていき内定を勝ち取ります。
しかしプライベートオファーなら飛び級で、行程3の「面接」から始めることができるのです。
※しっかり読んで送信している「可能性が高い」と曖昧な表現なのは、プライベートオファーの中にも自動送信があるからです。ただ文面を読めば、こちらの情報が相手に届いてるか判断出来ます。
転職エージェントから送られてくるオファー
また、オファーは企業からとは限りません。
リクナビNEXTが提携する転職エージェントが、あなたのレジュメを読みメールを送ってくる場合もあります。
(転職エージェントとは人材紹介会社のことです。コンサルタントと面談をし、あなたの希望を伝えることで、条件に適した企業を無料で紹介してもらえます。詳しくは転職エージェントの使い方。登録から面談~内定までの流れをご覧ください。)
転職エージェントのオファーは以下のような形で届きます。
転職エージェントのオファー
※本オファーはリクナビNEXTが提携する転職エージェントからのオファーです。
はじめまして。
○○の○○と申します。
貴方のレジュメを拝見し、
是非、ご提案させて頂きたいお仕事がございましたので
スカウトメールを送信させて頂きました。
この場合、転職エージェントが「あなたなら企業に紹介できますよ」とコンタクトをとってきています。
企業があなたを「良い人材」と判断するかは分かりませんが、この方法で内定が決まった方もたくさんおられます。
企業からのプライベートオファーにしろ、転職エージェントからのオファーにしろ、通常より採用期待値が高いのは間違いはありません。
メッセージが届いたら、是非検討してください。
オファー・スカウトに振り回されず使いこなそう
このように、どの転職サイトのスカウトにもレベルがあります。
「オープンオファー」や「気になるメール」は、レジュメを一切読まずに送っているので、書類先行で不採用になる可能性は高いですが、「プライベートオファー」や「プレミアムスカウト」なら、採用の可能性も大きく上がります。
自分の希望と照らし合わせ上手に利用しましょう。
勿論、レベルの低いオファーやスカウトも、返信の手間が増える以外デメリットはありません。
オファーが良い求人であれば積極的に返信されてください。