失業保険とは
「失業保険をもらいながら、ゆっくりと就職活動をしようかな・・・」
サービス残業やパワハラ、セクハラも生じる様な激務な勤務から退職して、いったんは自分の充電期間にしようかな。貯金はもちろん失業保険もあるし…。と、考えている方は若い方、特に女性の方に多くいらっしゃる様にお見受けします。
もちろん今までの勤務を考えて「自分へのご褒美」として、何もしない期間は必要かもしれません。では今回は失業保険に関するメリット・デメリットについてご案内をしたいと思います。
失業保険とは何か?
まず、簡単に失業保険についての定義からご案内をします。雇用保険の中の1つと位置づけられ、被保険者が失業した場合に求職活動中の生活の安定を目的とした手当てです。手当てを受ける条件についてですが・・・
1.被保険者が就職を希望しており、かつ実際に就職活動をしている。
2.離職日より前の2年間中、12ヶ月以上の被保険者期間がある。
つまり進学や留学、療養のために働けない状態、そもそも働く気がない状態では手当てを受ける事が出来ません。
失業保険の算出方法について
算出金額については、3つのポイントが鍵となります。具体的には、
① 6ヶ月間の合計給与(賞与は例外)、② 本人の年齢、③ 勤続年数 となります。
ちなみに上記条件の場合、月額での金額は「132,940円」となります。
失業保険の申請について
失業保険の申請はハローワークで行なうことになります。会社から発行された離職票に記載の上、その後に説明会の参加、失業者認定を受けるといったプロセスでやっと失業保険をもらえることになります。もちろん就職活動をしているとハローワーク側に理解をしてもらう為に自身でも就職活動をしなければなりません。していなければ不正受給とされてしまいます。
不正受給の場合は、今までの給付金の返還、今後の給付金の停止…となりますのでご注意下さい。
■ハローワーク / 雇用保険手続きのご案内
メリット以外にも存在する雇用保険について
さて、ここまではご自身でも調べれば分かる内容です。ここからがお伝えしたい内容です。雇用保険、つまり失業保険は90日~240日の間、給付を受けられます。ここに落とし穴があります。それは「離職期間が長いほど、就職活動が不利になる」という点です。
就職活動をされた方ほどご存知だと思いますが、例えば3ヶ月前の求人が今も残っていることはあるでしょうか?人気の業界、企業、高い待遇といったお仕事であればあるほど求職者が殺到します。つまり良い仕事であればある程
比較的、直ぐに終わってしまう…という状況になります。失業保険を受給するにあたってのリスクは2つです。
あまり長い充電は出来ない
自分のペースで就職活動をする事は大切ですが、そもそも企業は貴方のペースで求人は出していません。つまり、充電期間中に希望する求人が出てしまう…というリスクが発生します。この対策はアンテナを張り続ければ問題ありません。そして良い求人が出た場合は就職活動に本腰を入れて下さい。
離職期間が長い場合、ライバルに対して不利になる
最大のデメリットがこの点です。勤務地や専門的技術を求められる場合を除き、良い求人であればあるほど、比例してライバルが多いとお考え下さい。では人事が貴方とライバル達の経歴を見比べた場合はいかがでしょうか?人事は下記の様な疑問を持つかもしれません。
・この人は就職活動が上手くいってないのか?それとも就業意思が低いのか?
といった具合です。そして逆に離職期間が無い(または短い)ライバルが相対的に高い評価を受けます。
また書面が通った場合、いざ面接に臨んだ場合でも敬語などといったビジネスマナーが抜けている場合があります。「私はそんなことない!」と思われる方もいるでしょう。では正月明けやGW明けに勤務した際、そういった事が
少しでもありましたか?
もしあったと気づかれた方は、面接のときもそうなる可能性が高い。と自覚して下さい。
計画的に雇用保険の給付を受けよう!
ここまでで雇用保険とはリスクのともなう諸刃の剣とご理解いただけたでしょうか。しっかりと申請すれば、自動的にお金がもらえるのであれば、気は緩んでしまいますよね。しかし、雇用保険は期間がある上、その後も働かなければならない事を強く自覚して下さい。
これから給付を受けようとしている方は、ぜひ計画的な就職活動を強くオススメします。