大手専門商社への入社
倍率500倍。これは大手専門商社入社後に聞いた当時の競争倍率です。
この数字だけ目にすると、私のことを出身大学も学生時代の取り組みも一流な人と想像するかもしれません。
しかし私は中堅大学の出身。学生時代の取り組みも輝かしいものはない普通の学生でした。
では一体なぜ勝ち抜けたのか。それは私が「就活攻略法」を身につけたからです。
焦りと不安からの就活スタート
大学3年の9月、私は焦りと不安から早々に就活を始めました。それもそのはず、時代は就職氷河期。
リーマンショックにより、多くの企業が業績悪化から採用の見送りや採用人数を前年比30~70%削減していたのです。
私は就職できないのではという不安から、早くから就活サイトへの登録やSPI対策、合同説明会参加はもちろん、就活専用ノートを作っていました。
そのため一見模範生にも見えた当時の私。しかし実際はスピードだけ、目的意識や中身は全くなく最低でした。
そのため私は地獄を見ることになったのです。
全滅のES
11月、ES提出が始まりました。当時の志望業界は食品メーカー。しかし大手ならばどこでもOKレベル。
個々の製品や社風に対する思いもなし。にもかかわらず私は食品メーカーにESを出したのです。
案の定記念すべき第一号は通過しませんでした。
2社目、3社目も同様。今思えば当然の結果ですが、当時の私には自信があったため全く理解できませんでした。
好奇心旺盛と書いたのになぜ?求める人物像にも合致していたのでは?原因不明のまま取り敢えず内容修正はしたものの、その後も全く通らず。
気付けば連続不合格記録は15社を突破していました。
「就活攻略法」の発見
さすがにまずい。
ついに私は大学の先輩を訪ねました。そして会うなり渡されたESを読み、衝撃を受けるのです。
具体性、説得性、サプライズ。先輩のものはまさにそれで完璧なものでした。
私のものは全くもって面白味ゼロ。比べて初めて理解しました。
そして先輩と別れた後改めてESの持つ意味や提出目的を考え、私なりの答えを出しました。
ESとは企業側に興味を抱かせ、採用するメリットをイメージさせるもの。
つまり志望理由や入社後の自分像が明確でなければ、ESでうまく自分を売り込めやしないのです。
以来スピードだけの行動をやめ、全てにおいて目的意識を持つようになりました。
それをする意味やそこから生まれる効果は?これこそが「就活攻略法」だったのです。
ESマスターへの変身
就活を見直し始めた12月、私の本当の志望業界は商社・リースであると悟ります。なぜなら自分を武器に活躍することが私の夢であり、実現するには自社製品を持たず人で勝負する企業への女性総合職入社が必須と気付いたからです。
就活の軸ができた瞬間でした。
そして自分を売り込むつもりでESを刷新。結果1月には通過率90%超になりました。
その実力を大学の就職課も認めてくれ、ESマスターと呼ばれるほどに。さらにES通過後も順調でした。
それはES刷新の過程で、自己表現や売り込み方のコツを掴んだからでした。
こうして順調に進み始めた1月、ついに第一志望つまり私が倍率500倍を勝ち抜いた企業に出会ったのです。
第一志望との出会い、そして悲願の内々定
業界大手、グローバル、若手の活躍。偶然参加した説明会でしたが、一気に私は虜になりました。
説明会後、今まで以上に相手を惹きつけるPR項目やメリットを必死に考え続けました。
ここ以外考えられなかったのです。
そして書類選考、筆記テストの後、面接3回、リクルーター面談2回という長い道のりを経て、ついに大学4年の4月、500倍の倍率を勝ち抜き大手専門商社より悲願の内々定を得ました。
就活が完了したのです。
まとめ
このように私の就活は決して平坦なものではありませんでした。
説明会参加約100社、エントリーシート提出約50社、面接約30社、内々定1社。決して優秀な成績ではありません。
しかし第一志望の企業より内々定を貰うことができたため、結果的には私の就活は成功しました。
成功の秘訣は間違いなく「就活攻略法」の発見です。目的意識の重要性に気付かなければ、私はどこにも就職できなかったでしょう。
「就活攻略法」は就活時だけでなく、入社後もそして現在も賢く効率よく行動するための基本となっています。就活を通して得た行動基本、これは私の生涯の財産です。