今回は就職/転職活動で欠かせない自己分析について徹底解説致します。
「自己分析って言葉はよく聞くけど、何故やらないといけないの?」
「大事なのはわかるけど、どのように取り組めば良いのかわからない。」
今記事では、元キャリアアドバイザー・現新卒就職支援講師が、「自己分析の目的」や「簡単かつ正確な自己分析のやり方」「仕事選びの軸を探す為の自己分析のやり方」を解説いたします。
また、実際に自己分析をする過程もお見せしますので、ぜひ参考にされて下さい。
就活で自己分析をする目的
自己分析は何故必要なのでしょうか?
そもそも「就活」とは何かというと、自分と仕事のマッチングです。
自分の価値観/能力/興味を整理して自分が大事にしたいことを認識し、どのような仕事があるのか業界/企業/職種について調べます。
その上で、自分とよりマッチしている仕事を選んでいく、この過程が就職活動です。
自分にマッチしている仕事を探すためには、まず自分のことを理解していなければ探しようがないですよね。
つまり自己分析をして、自分の仕事選びの軸を見つける必要があるのです。
この軸がないと、選考の段階で志望動機を聞かれた時も、自分とその仕事のどの部分がマッチしているのか説明出来ません。
反対に自己分析が出来ていれば、志望動機を聞かれた時も「自分の●●の部分と仕事の○○の部分がマッチしているので志望致しました」とスムーズに答えられるようになります。
自分の持っている経験や長所をどのように活かしていくのか、自己PRもスムーズに答えられます。
このように自己分析は仕事選び、自己PR、志望動機など全てに繋がってくるのです。
簡単!おすすめの自己分析のやり方
自分のアピールポイントを知るための自己分析
これまでに取り組んだ仕事の中で、自分が主体的に取り組んだ内容を思いつく限り書き出していきましょう。既卒や第二新卒の方は大学時代のことでも構いません。
そして以下の5つを書き出して下さい。
チェックポイント
a.何に力を入れて取り組んだのか
b.そのために具体的に何をしたのか(工夫した点や大変だった点を記入)
c.何故それに力を入れたのか(行動の理由)
d.その結果得た結果や成長
e.上記のような行動を取る人はどのような特徴を持っているといえるのか
これらを書き出していくと、eの部分で自分のアピールポイントを発見出来ます。
さらに自己PRをする際も、a~dまでの経験をeの根拠として伝えることで、その特徴が本当であると初対面の面接官を納得させることも出来るのです。
ただし、注意していただきたいのはこのアピールポイントを活かして、その企業でどのように活躍していきたいのかは話せるようにしておきましょう。
そのためには、その企業での仕事内容をしっかりと調べておく必要があります。
企業側からすると、自社で活躍出来そうな方を採用したいと考えているので、自分がどのように貢献していくのかイメージできるように伝えることも重要なのです。
採用側の視点も常に意識しておきましょう。
自分の仕事選びの軸を探すための自己分析
自分が何に重きを置いて働いていきたいのか明確にするために下記について考えてみましょう。
自分の興味
自分がどんな分野に興味があるのか。何を取り扱いたいのか。それに対してどのように携わっていきたいのか。
すぐに思い浮かばない方は、楽しみを見つけられそうな分野は何なのか様々な仕事を調べながら少しずつ考えていくのも1つの手です。
自分の価値観
どんな組織に共感するのか。どんな仕事に充実感を感じるのか。どんな生活を送りたいのか。
あなたが働く上で大切にしたいことを書き出していきましょう。
その上で譲れる条件と譲れない条件を分けていきましょう。
自分の能力
資格に拘らなくて良いので、どんなことが得意なのか。どんな特徴を持っているのか。考えてみましょう。
「自分のアピールポイントを知るための自己分析」でお伝えしたように経験を振り返ることも1つの方法です。
その他にも、家族や友人など周りの人に聞いてみると自分では気付かなかった能力を発見できることもあります。
もしそれでもやりたい仕事が見つからないという方は、やりたい仕事がない、わからない場合の簡単対処法【職探し4段階法】も参考にされて下さい。
さらに転職理由については必ず確認されますので、前職は上記の譲れない条件の中でどの部分が合わなかったのか、転職志望先の会社ではどのように払拭されているのか伝えられるようにしておきましょう。
自己分析の例
上記で紹介した自分のアピールポイントを知るための自己分析の具体例もみてみましょう。
例
前職:インテリアショップでの接客販売職の場合
a.何に力を入れて取り組んだのか
・オーダーカーテンの接客販売
b.そのために具体的に何をしたのか(工夫した点や大変だった点を記入)
・お客様からも話しかけやすいように、挨拶等の声かけを意識
・お客様のイメージに沿った提案が出来るよう、家の内装や完成イメージを細かくヒアリングを実施。
・おすすめの生地を使用したカーテンについては、実際に部屋に吊したらどのようなイメージになるのか写真を撮ってアルバムにしておく。
・デザイン面だけでなく、遮光や防音効果などの機能面や高価な生地に関してはその価格に見合った理由などを、すぐに説明できるように勉強しておく。
c.何故それに力を入れたのか(行動の理由)
・お客様に提案し、喜んでいただくことにやりがいを感じていたから。
・オーダーカーテンは単価が高く、店の売り上げに貢献出来るから。
・誰よりも売り上げを上げて早く昇進しようと考えたから。
d.その結果得た結果や成長
・お客様にイメージ通りの空間が出来たと喜んでいただき、リピートしてくださる方も増えた。
・個人の売り上げも全店で3位を獲得。
e.上記のような行動を取る人はどのような特徴を持っているといえるのか
・目標のために自ら考え、主体的に行動ができる。
・仕事に対して上昇志向で意欲的。
上記をまとめると下記のようになります。
25才女性
私は目標のために自ら考え、主体的に行動することが出来ます。
前職では、カーテンの接客販売に力を入れました。オーダーカーテンは単価が高く、店の売り上げに貢献出来ますし誰よりも売り上げを上げて早く昇進しようと考えていたからです。
具体的には3点のことに力を入れました。
1点目はお客様のイメージに沿った提案が出来るよう、家の内装や完成イメージを細かくヒアリングを実施。
2点目はおすすめの生地を使用したカーテンについては、実際に部屋に吊したらどのようなイメージになるのか写真を撮ってアルバムにしておく。
3点目はデザイン面だけでなく、遮光や防音効果などの機能面や高価な生地に関してはその価格に見合った理由などをすぐに説明できるように勉強しました。
その結果、お客様に喜んでいただきリピートしてくださる方も増えて個人の売り上げも全店で3位になることが出来ました。
御社に入社した際も仕事内容は変わりますが、目標に向かって自分で出来ることを考えて実施して必ず成果を出していきたいと考えております。
自己分析できるサイト
マイナビ2020のサイト内で無料受験できる「適性診断MATCH plus」はおすすめです。
自分の特徴や強み/弱み、社会人基礎力、向いている業界/職種等がわかります。診断ツールを用いて客観的に自分を分析してみると、これまでに気付かなかった自分の特徴を掴むことが出来ます。
新卒向けのサイトになりますが、登録をすれば誰でも無料で利用が出来ます。
また自分一人では考えられないという方は転職エージェントの利用もおすすめです。
転職エージェントなら、自己分析から企業へのアピール方法まで相談に乗ってもらえますし、会社紹介から内定まで全て無料でサポートを受けられるのでおすすめです。
今回は様々な自己分析の事例をご紹介させていただきました。
履歴書や面接は何のために実施をするかというと、求職者の方がどんな人なのか、自社で活躍してくれる人材なのかを見極めるためです。
自分自身が自分のことを理解していなければ、他人の面接官に自分がどんな人なのか伝えることは出来ません。
冒頭でもお伝えしたとおり、自己分析は自分の仕事選び、自己PR、志望動機等全てに通ずる基本になります。就活の要と言っても過言ではない自己分析。ぜひ皆さんも時間かけて実践してみて下さい。