本記事は「ベンチャー企業に29歳で入社後、人間関係の軋轢で休職中。在職のまま3社の面接を受けたが志望動機を曖昧と指摘され全て一次面接で不採用。20代と30代では採用基準が変わるのか、在職継続か思い切って転職すべきか判断したい」という30歳男性からのご相談に、2名の専門家がそれぞれの立場から回答した内容です。
29歳と30歳で線引きが変わるわけではなく年齢層単位で求められる実績水準が上がる構造、人間関係を理由に休職した段階での復職判断軸と転職を最後の手段に位置づける考え方、「経験したことがある」だけで通る20代と「経験+工夫・提案」を語れないと評価されない30代の差、志望動機を曖昧と評価されないための過去業務の言語化方法を、2名の専門家がそれぞれの立場から具体的に解説します。
他サイトやSNSの寄せ集めではなく、当サイトが独自に募集した相談内容に、現役の専門家が直接回答した一次情報です。
回答者は以下の2名です。
この記事に回答した専門家

田中
人材紹介会社で現役のキャリアアドバイザーとして勤務、業界経験4年。日々履歴書添削・面接指導を行う。自身も2度の転職経験あり。
この記事に回答した専門家

三上
大手商社で女性総合職として入社、営業担当。新卒採用にも携わり、学生相談・リクルーター面談・合否判断の経験を持つ。
ご相談内容:30歳・休職中の転職活動で一次面接3連敗、年齢の壁と志望動機の見直しについて(30歳男性)
質問
30歳の男性です。
現在、在職している企業での人間関係がうまくいかず、軋轢などもあり心も果ててしまい、休職中の身です。
休職を開始して1か月がたとうとしています。しかし、また人間関係で揉めてしまうのではないかと心配で、復職するのもなかなか決断できません。
そこで、転職することも考え、休職期間中に3社ほどの企業の面接に伺いました。
これまで転職は2回ほどしておりますが、過去は20代であったこともあり、多少の“勢い”さえあればどこからも「内定」をいただくことができました。
現在勤めている企業はベンチャー企業なのですが、29歳という年齢でギリギリだと言われましたが、何とか就職することができました。
ただ、30歳になってから企業の面接に伺うと、過去と少し違う感触を味わいます。
たとえば、「なぜ今の職場から転職をするのか?」という質疑に対し、これまで20代では納得していただいた志望動機が、どうしても“曖昧である”と指摘されがちなのです。
20代の頃はある程度「経験」がなくても、まだ先々「経験が積める」と判断され、採用までスムーズに進行していたのだと思います。
受けた3社からは、全て一次面接で「不採用」のお手紙をいただいております。
やはり人間関係でうまくいかないといえども、在職中の職場で何とか工夫してキャリアを積んだ方がいいのでしょうか。
それとも、思い切って妥協して転職した方がいいのでしょうか。20代と30歳からの転職では、やはり企業側の採用基準も変わってくるのでしょうか。
ご教示の程、宜しくお願い致します。
転職アドバイザー・人事の回答

29歳と30歳で線引きが変わるわけではない。年齢層で求められる実績水準が上がる構造を踏まえて在職継続も視野に
転職アドバイザー 田中
質問者さんのように人間関係の問題を抱えている人は多かれ少なかれ存在します。
これは職場に限った話ではなく、主婦のご近所付き合い、子供の学校における友達関係ともある意味同様です。
このケースの場合、まずは近い距離感で解決策を見出していくことが解決への常とう手段といえます。
おすすめしたいのは、直属の上司に相談してみることです。
上司もマネジメントする立場ですので、人間関係が上手くいっていないことは知っていると思います。
休職に至っている理由と、どうやったら解決できるかを相談してみましょう。その際、部署を移動してみることも有効な手法です。
質問者さんが悪いのではなく、環境が悪いのです。だから環境を変えるのです。
もちろん、会社ごと変えて心機一転することも手段の一つですが、転職は最後の手段としましょう。
ちなみに、20代と30代で、企業側の見方が変わるというのはあながち間違ってはいません。
ただし、29歳と30歳で変わるかというとそうでもありません。あくまで年齢層というあいまいな境界線です。
年齢層が上がれば、やはり求められるのは実績になりますので、その意味でも質問者さんにはもう少し経験を積まれる方がよろしいように思えます。

まず体調回復が最優先。30代は「経験+工夫・提案」を語れるかが評価軸
人事 三上
やはり私は人間関係でうまくいかないといえども、在職中の職場で何とか工夫してキャリアを積んだ方がいいのでしょうか。
⇒1番大事なのは、あなた自身の体調が万全になって健康で働くことです。これだけは念頭において今後についてどうすべきかを考えてください。
在職中の職場で工夫してキャリアを積むことについてですが、精神的に負荷がかかった結果の休職ということを考えるとかなり慎重に判断しなければなりません。
協力が得られるような環境であれば在職中の職場でもう少しがんばってみるのもいいと思いますが、休職前と状況が変わらないのであればこれ以上は体調への悪影響は良くないので転職を視野にいれて活動されることをお勧めします。
それとも、思い切って妥協して転職した方がいいのでしょうか。20代と30歳からの転職では、やはり企業側の採用基準も変わってくるのでしょうか。
⇒転職は妥協ではありません。5年、10年前と比べても転職に関する考え方は変化しています。
採用担当者によっても違いはありますが、以前に比べて転職にマイナスイメージを持つ割合は減少しています。
私は実際に中途採用担当ですが、あなたのように30代で転職回数2回程度の方を採用した経験があります。
中小企業では新卒を育てる余裕がなくなってきていますので30代ぐらいの即戦力の方を採用したいと考えることが増えています。
前向きに自分の経験をアピールできれば転職活動もうまくいくようになります。
20代と30代では採用基準は変わってきます。
一番に意識していただきたいのは、
①「経験したことがあります」
②「経験したことがありその中でこんな工夫や提案をして取り組みました」
では大きな違いがあるということです。
20代は①でもとりあえずOKと思ってもらえますが、30代では①は当たり前で②についてどれだけ経験を活かして貢献してくれそうかということを重要視します。
あなたは、転職活動を通じて20代と30代の違いを感じておられます。この違いに気づくことができているあなたならきっとうまくいくはずです
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20代と30代の転職の違い
Y・T 30歳男性