前回までのあらすじ

大学在学中に映像制作を始め、プロになるため大学卒業後も就職せずに活動をする。30歳で夢を諦め就職活動を行う。4ヶ月間転職サイトを利用し就活を行うも不採用の結果が続く。履歴書や職務経歴書、面接を見直す。
職歴なし体験談比較 木下・井上
今回は木下の「就職活動4ヶ月目〜5ヶ月目」です。
初の内定
先月志望動機や履歴書を練り直したこと、志望動機を固めたことで、面接に呼ばれる機会も格段に増えるようになりました。
編集・WEB・販売関係等、この時期に10社程面接を受けます。また面接でも少しずつ余裕が生まれました。
例え質問で痛い所を突かれても不採用となっても、いちいち落ち込まないようになりました。そうしたことが自信となると、対応も初期の頃に比べ随分変わります。
面接官の方や企業が求めてる人材を話から推測できるようになりますし、募集要項の隅・HPの理念などからもそれらを想像する事も出来るようになりました。

当然この時点では想像するくらいで対応出来ていたかどうかは分かりません。しかし見当違いな発言をする事はなくなりました。
そしてついにめでたく1社から内定を受けます。
内定まで4ヶ月という期間は就職活動においてはそれほど長い期間ではありません。30歳仕事歴なしでいえば早い方かもしれません。
木下は内定お知らせの電話を受け心底喜びました。
しかし何をとち狂ったのか「考える時間を欲しい」と言ってしまったのです。
企業の将来性について考える
もちろんそう言ったのには理由がありました。
この時点で他3社の面接を受けており結果がまだ分からない事、これからもっと良い求人に出会えるかもしれない事。一番の理由は、内定をもらったのがとても小さな店だった事です。
仕事内容はその店での販売兼WEB管理をするお仕事でしたが、その店の将来性について考え直します。
「月給は18万円」
「週休2日」
「9:00~18:00までの勤務」
年齢に対してはさておき、自身のキャリアスキルではまずまずの好条件でした。
ただひいき目に見ても10年後20年後に店が存続しているかと考えると怪しかったのです。
もし今入社して一生懸命働いても、5年後に店が無くなるなんて事になれば、その時すでに35歳。転職することも難しい年齢です。
そう考えると、うかつに入社するのは危険と木下は考えてしまったのです。

他の結果待ち企業はもう少し将来に保障がありそう。
段々「入社するべきではない!」という思考に支配されてきた木下は、お断りする事に決めました。
結果的には他の企業は不採用。
内定をもらった店も捨てるという何も残らない状態となりました。
POINT会社を決めるのに慎重になることはとても大切です。将来性を考えて選択するのも1つの方法です。
ですがその結果何も手に入らないのであれば元も子もありません。
木下の場合は、職歴なし30歳という経歴なので手当たり次第面接を受けていましたが、まず始めに「自身の最低希望条件を決めておく」ことはとても大事です。
最低希望条件を決めておけば、それを満たしているかどうかで会社を選ぶことができ、毎回慌てる必要はありません。
また返事を待ってもらうのも決して悪い事ではありません。もし何社か結果待ちの状態なら、出来るだけギリギリまでは返事を待ってもらいましょう。
4年経った現時点ではこの店はまだ経営しています。
木下は全てを失ったことに当時かなり後悔をしました。お断りするべきじゃなかったと落ち込みました。
今後悔していないのも、その後運よく内定を貰えたからこそ言える事でしょう。

木下・井上の就活比較
ほぼ同条件で、同時期に就職活動を始めた木下と井上。
数多く面接を受けた中でも、選択権をこちらが得る事が出来たのは始めての出来事であり、木下にとっては5ヶ月間で一番の進歩でした。
就活の方法は間違ってないと実感し、折れることなく就職活動を進めていきます。

大学在学中に映像制作を始め、プロになるため大学卒業後も就職せずに活動をする。30歳で夢を諦め就職活動を行う。転職サイトを利用し初の内定。しかし自ら辞退してしまう。

中学卒業後から音楽に明け暮れ、プロのミュージシャンになるためバンド活動を行う。28歳で夢を諦め就職活動を行う。アルバイトをしながらハローワークで就活を行うも不採用の結果が続く。面接完全マニュアルを作る。
職歴なし体験談比較 木下・井上