なぜ“仕事に行きたくない”と思ってしまうのか?
“仕事に行きたくない…。”
働いている方であれば、きっと誰でも一度はそう感じたことがあるのでは?私自身も元商社時代、幾度も斯様な感情を抱き、そしてその状況からなかなか抜け出せずにいました。
では、なぜ人は“仕事に行きたくない”と思ってしまうのでしょうか?そして、なぜその状況からなかなか抜け出せられなくなるのでしょうか?
それは、“仕事に行きたくない”という感情が生まれる背景には、大きく2つの原因が存在するからなのです。
業務内容が原因で仕事に行きたくない
一つ目の原因は、ずばり自身に課せられている“業務内容”です。所謂、キャパオーバー状態となっており、それが肉体的にも精神的にも重圧となっているのです。
業務時間内に仕事を終えられず、連日連夜の早朝深夜残業。仮にノー残業で帰宅をしたり、休日であったりしても、常に頭の中は仕事のことでいっぱい。これは、斯様な状態に陥っている人に多く見られるものです。
実際、私自身も課せられた仕事のボリュームについていけず、この例のような状態に陥ってしまったうちの一人です。
リフレッシュをする為にわざと早めに帰宅をしたとしても、結局は仕事を終えることなく帰宅しただけ。したがい、帰宅をしても途中のままの仕事が気になり、不安状態。常に仕事モードが抜けず、リラックスできないのです。
仕事モードの時間を短くしているつもりが、結局課せられている仕事量は変わっていない為、何の解決にもなっていないのです。
その結果、常に精神状態が休まらず、ストレスも溜まり、“仕事に行きたくない”という苦しい状況に長く嵌ってしまうのです。
職場における人間関係が原因で仕事に行きたくない
二つ目の原因は、“職場における人間関係”です。要は、仕事そのものには不満も何もないものの、職場内の人間関係にストレスを感じてしまっているケースです。
いくら仕事内容には満足していても、結局仕事はチームワークが大切。職場内での連携が上手くなされて初めて仕事は成功します。したがい、関わり合いがマストな中、職場における人間関係にもつれがあれば、それは相当なストレスになります。
実際、私の友人も職場における人間関係が原因で、大好きな仕事であるにもかかわらず、仕事に行きたくなくなってしまいました。
彼女が未だ新人であった点や人間関係のもつれという点から、職場になかなか問題として取り上げて貰えず、状況は一向に変わらぬまま。結果、根本的な解決がなされない為、彼女の“仕事に行きたくない”状態は長期化してしまいました。
先程の業務内容同様、原因の根本的な解決がなされなければ、なかなか“仕事に行きたくない”状況から抜け出すことは非常に難しいのです。
では“仕事に行きたくない”状況から抜け出す方法とは?
二つの原因について触れましたが、各々を見てどうでしょう?これら二つの原因は、いつ誰に起こってもおかしくないと思いませんでしたか?
実際、私自身も経験済ですし、友人も経験をしている点からしますと、これらは決して珍しいことでも何でもありません。未経験の方が珍しいと言っても過言ではないでしょう。
しかし、それでも皆が皆、“仕事に行きたくない”状況にずっと陥っているわけではありません。元気いっぱいに仕事をしている人は多々いらっしゃいますよね?一度は苦しい状況に陥ったとしても、皆さん上手に抜け出しているのです。
抜け出す方法を発見し、そしてそれをきちんと実践できたからなのです。
原因を客観的に考察してみる
一つ目の方法は、“原因を客観的に考察してみる”です。
この方法は、業務内容が原因の場合でも、職場における人間関係が原因の場合でも、とても大切なものです。
精神的に追い込まれてしまっている時は、どうしても自分のことでいっぱいいっぱいになりがち。視野も狭くなりますし、何でも自分主体で捉えてしまいがちでしょう。
しかし斯様な時こそ、客観的な視点を持つことが大切なのです。なぜこのような原因に陥ってしまったのか?自分には全く非がないのか?主体的な視点ではなく、冷静に客観的に考えることが大切なのです。
自分主体で考え、行動を取ってしまうと、かえって事態を悪化させる可能性もあります。周囲に“自己中心的!”だの、“悲劇のヒロインぶっている!”だのとレッテルを張られかねないのです。
事態を解決する為にも、先ずは客観的に考察をしてみること。それが事態を好転させる近道なのです。
無駄な業務を探してみる
二つ目の方法は、業務内容に原因がある方におすすめのもの、“無駄な業務を探してみる”です。
今やっている仕事は、本当に必要な仕事なのか?絶対に自分でやらなければいけない仕事なのだろうか?このように自身の仕事一つ一つを見直してみて欲しいのです。恐らく、無駄な業務が隠れているはずです。
省略してしまっても良い仕事、誰かにお願いしても良い仕事等があれば、それは思い切って自分の必須業務より削除してしまいましょう。これは別に仕事を無責任に投げ捨てる行為でも何でもありません。
立派な“業務効率化”、“業務分担の見直し”なのです。
余計な仕事に労力を掛け、それが原因で他の重要な仕事に力を注げなくなっては元も子もありません。無駄な業務を探し、それを排除することで負担は軽減されるはず。苦しい状況はきっと好転するはずですよ?
周囲の業務負担を軽減させる
三つ目の方法は、“周囲の業務負担を軽減させる”です。これは、職場における人間関係が原因のケースの方におすすめのものです。
意外かもしれませんが、良好な人間関係を築くコツは、“相手に負担を掛けないこと”です。つまり相手を気遣ってあげることがベストなのです。
職場における相手への最大の気遣いは、相手の業務負担を軽減させることではないでしょうか?
相手の機嫌を取る為に、お世辞を言ったり、お菓子を配ったり等々も効果的かもしれませんが、それでも仕事で迷惑を掛けてしまえばすぐにまた人間関係は悪化します。
年齢や外見等々で人間関係が悪化している場合でも同様です。仕事面で能力を発揮し、相手の負担を軽減させることができれば、“○○は気に入らないけど、仕事はできるから…”と相手からの印象は次第に良くなっていくでしょう。
様々なタイプの人間が存在する中、万人とうまく付き合うことは大変難しいことです。しかしながら、職場という限られた時間・空間の中で、少しでも良好な関係を築くためには自分なりにも努力が必要です。
はじめは、“相手の為に何かをするようで不快”と感じるかもしれませんが、結局は自分が気持ちよく仕事をすることに繋がってきます。回り道に感じるかもしれませんが、先ずは相手のことを思いやってみましょう。
まとめ
このように、“仕事に行きたくない”状況には大きく二つの原因があり、原因別に抜け出す方法がきちんと存在するのです。
今回挙げた方法に対しては、はじめはなかなか納得がいかなかったり、回り道に感じてしまったりするかもしれません。しかし冷静に考えれば、これが最も近道であり、且つ非常に効果的なものなのです。
できれば仕事は気持ち良く行いたいもの。しかしそれでも“仕事に行きたくない”という状況に陥ってしまったら、是非この方法を試してみてくださいね。